青津夏の回顧録

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ゲームレビュー㊸ ひぐらしのなく頃に 絆(後編)

ひぐらしのなく頃に 絆(後編)

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前編はこちらから

 

shikakuyama.hatenablog.com

 

 

 6月も中旬となって、惨劇の日が近づいてきましたね。特に狙ってはなかったんだけど、6月にひぐらしの記事を書くことになったのはなかなかタイミングが良かった。本当はあと10日くらい後に書けばもっとタイムリーだったんだけど、このゲームレビューを6月中に第47回まで終わらせるという個人的な目標があるので、6月上旬~中旬に書くこととなった。前回が長すぎて、途中で自分でも書くのがしんどくなってきたので、今回はコンパクトにまとめる予定。ゲームシステム云々の話は前編を参照してください。

 

 さて、今回は3、4巻の話だけれど、物語もついに後半戦。1、2巻は面白さよりも怖さの方が勝って進めるのがしんどかったけれど、3、4巻からは話の雰囲気が少し変わってくる。SF要素も追加され、ここでようやく「あーこれ自分の好きなやつだ…」となった。切なげなシーンではほぼ必ず名曲「you」とそれを元にした曲「Confession」が流れ、これが非常に感情を揺さぶってきて良いんですよ…。この曲はアニメでは使われていないので、ゲーム版だからこそ味わえる良さである。サウンドノベルの本領発揮といったところ。

 

 今回も前回の後半同様、各シナリオのちょっとした感想を書いていく。

 

 

 なお、これ以降の内容は1、2巻の内容を知らない人にとっては全てネタバレになるので、前回同様、ひぐらしの内容を知らない人は見ないように!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレしてもいいよ、という人だけ残ったかな?では始めるよ。

 

 

 

第三巻・螺の収録シナリオ 

 

罪滅し編

 

 これは非常に良かった。ラスト、レナが正気に戻るところとか感動で泣きそうになった。「この作品に触れて良かった」とようやく思えた瞬間だった。

 

 しかし、この「ひぐらしのなく頃に 絆」では感動のラストにたどり着くまでは一筋縄ではいかない。物語を読み進めていくと、1回目ではレナ占拠後の学校が爆発して必ずバッドエンドになる。それを見た後、「宵越し編をプレイした後レナの学校占拠前に戻ってください」みたいな文言が出てくる。つまり、宵越し編を途中で経由しないと、罪滅し編の真のラストは見られない。宵越し編が学校が爆発した世界での未来の話なので、そのような回りくどいことになっている。宵越し編を見た後、指示通りに罪滅し編に戻ってくれば、真のラストが見られる。

 

 ちなみに、後にアニメを観たのだが、アニメではレナの学校占拠以降の話がかなり爆速で流れていって(1話分に凝縮されている)、もう少し丁寧にやっても良かったんじゃないかと思った。罪滅し編は特に好きな話だったのでとりわけそう感じた。アニメ1期は全体的に尺が足りなくて急ぎ足ですね。

 

 TIPSでは梨花と話している謎の人物が登場。この段階では正体が明かされず「誰?」って感じだけれど、その後メインキャラになるあの人物ですね。

 

 

宵越し編

 

 先に書いた通り、学校が爆発し、そして雛見沢大災害が起こってから20年以上が経過した頃の話となる。ゲーム版では今回からの新規シナリオなので主要人物はフルボイス(ただし例外あり)。

 赤坂衛の娘、赤坂美雪がここで初めて主要人物となる。彼女とフリーライター、荒川龍ノ介が誰もいないはずの雛見沢村に向かうと、謎の男女と出会い、共に一晩を越す…。それまでのシナリオと比べると王道ミステリーって感じの内容だった(非現実的なことは起きるけれど)。

 

 途中、いくつか選択肢が提示され、その選び方によってはバッドエンドになる。ただし、1巻のような複雑な分岐ではないので、バッドエンドになったらその前から適宜やり直していけば問題ない。ちなみに、主要キャラのボイスがなくなったらそれはバッドエンドルートである。

 

 

皆殺し編

 

 ここで一気に話が転換し、平行世界のことが語られるようになる。羽入もここからしっかりと登場。雛見沢症候群の正体も明かされてきて、このシナリオからジャンルがミステリーホラーというよりはSFになっている。

 

 僕は藤子SF大好き人間なので、平行世界ネタは大好物。そのため「平行世界ネタキタ━(゚∀゚)━!」となり、罪滅し編に続いてこの作品の好感度が一気に上がった。惨劇を回避しようとみんなで努力していくわけだが、シナリオのタイトルからして、ここでは上手くいくはずもなく…。途中までうまくいっていただけあって余計悲しい。そして黒幕も明らかになり、物語は祭囃し編へと続いていく…。

 

 祭具殿にて鷹野が「オヤシロさまは恐怖の対象!」みたいな話をするが、そこにいたオヤシロさま当事者である羽入が「そういうのではないのです!」と自分のことが見えない相手に向かって全力で否定するシーンが何とも切ない。人々に誤解されてそれまでの事件が「オヤシロさまの祟り」として全部自分になすりつけられているわけだから、それは嫌だよね…。

 

解々し編

 

 DS版から追加された、公由夏美、南井巴を主軸に置いたストーリーの第3弾。ここからはほぼ南井巴が主人公となる。途中から巴に接近する不穏な存在としてレナも登場。

闇に葬られた悲しい事故。その真相を解き明かすため、巴はある決意をし、大きな黒幕に立ち向かうこととなる…。そして物語は澪尽し編第二部へと続いていく。

 

 第三巻の合計プレイ時間は約29時間。

 

 

第四巻・絆の収録シナリオ

 

カケラ紡ぎ

 4巻は、今作の黒幕、鷹野の過去の話が描かれている「序章」から始まる。序章は2、3巻にもあったが、今作は序章だけで数時間分あり他のものよりも長め。それが終わると「カケラ紡ぎ」に入る。

 

 カケラ紡ぎでは、なんと99個ものそれまでの話に関連したミニトピック、つまり「TIPS」をある程度の順番に従って読んでいかなければならない。1つのトピックを読み終わるのにかかる時間は基本的に数分ほどだが(たまに10分くらいかかるやや長めのものもあるが)、いかんせん数が多いので全部読み終わるにはかなりの時間を費やす。カケラ紡ぎが終わる頃には既にプレイ時間は10数時間になっていることだろう。ショートカットする方法もあるが、全部読んでいくことをオススメする。自分のペースでコツコツと読んでいこう。それが終わってようやく「祭囃し編」に入れる。

 

祭囃し編

 時はすでに11月中旬となっていた。8月下旬から進めてきたこの「ひぐらしのなく頃に」という作品も、2ヶ月半かけてようやくハッピーエンドにたどり着く事が出来た。いやー良かった良かった。本編の最終回とあって盛り上がるところが満載でしたね。赤坂と梨花が再会するところとかたまらなく好き。

 

 なお、原作やアニメではこれが本編の最終章となったが、2007年にPS2で発売されたひぐらし初のコンシューマー版ソフト「ひぐらしのなく頃に 祭」では祭囃し編は未収録となっている(「祭」というサブタイトルにもかかわらず)。そのため、コンシューマー版では今作が初収録となっている。そのため主要キャラはフルボイス。しかし、DSの容量の関係上、その分後述の「澪尽し編」ではボイスが全くないという悲しいことになっており、「賽殺し編」「言祝し編」もコンシューマー版では今作からの新規シナリオであるのにパートボイスとなっている。これがDS版が不評を買っている理由の1つ。ボイスを求める人は大人しく最新作「ひぐらしのなく頃に 奉」をやるのだ。今(2020年6月11日)ニンテンドーeショップでセール中だぞ。

 

澪尽し編

 全3部構成で、第1部、第3部では雛見沢を舞台にしたもう一つの最終回が描かれ、第2部では南井巴を主人公にした話の最終回が描かれている。第1部&第3部に関しては話がやや単調であり、祭囃し編と比較すると一段劣る(これはPS2版の結末)。第2部はとても良かった(ひぐらしらしくないという意見もあるようだが)。まあ第2部は普通にサスペンスって感じですかね。前述のようにボイスは全くない。

 

賽殺し編

 祭囃し編の後日譚的な話。無事惨劇を乗り越えた梨花だったが、ある日の帰り道、交通事故に巻き込まれ死亡。気付くと惨劇のない世界にたどり着いていた・・・。ダム戦争がなかったため諸々の事件は起きなかったが、その分ダムに沈みゆく運命にある村。そしてそこは梨花にとって決して居心地の良い世界ではなかった・・・。果たしてもとの世界に戻れるのだろうか!?

 

 序盤に関してはマジかよ・・・って展開だったが、最終的には良い話だった。特に終盤のレナの話が結構良いこと言っている。OVAであるアニメ第3期「ひぐらしのなく頃に 礼」でアニメ化されているので、そちらを観てみるのもありかも。

 

言祝し編

 昔々の、羽入の過去について描かれている話(ここではジェダ《本名は長いので略称で》という名前で登場)。このシナリオのジャンルは完全にファンタジーである。結構エグい展開も途中混ざっている。

 DS版からの新規シナリオ(しかもこの羽入の設定に関しては非公式設定らしい)であるが、前述の通りパートボイスになっている。しかも主人公である羽入のボイスがやけに少ない。この回にしか登場しない古手陸のボイスは結構多いのに。4巻だけ羽入役の堀江由衣さんの仕事量が突出して多くなるからだろうか?容量が足りないとはいえ、主人公なんだからもう少しボイスがあっても良かった気が・・・(そんなこと言ったら一番不遇な扱いを受けているのは澪尽し編第2部の南井巴なのだが)。

 古手桜花の少女時代がまんま梨花ちゃんでかわいい。

 

 第4巻の合計プレイ時間は約39時間。

 

 

 2019年8月下旬、まだまだ暑い頃に始めた「ひぐらしのなく頃に 絆」も、全てのシナリオを読み終えた頃にはもう11月下旬、すっかり寒い時期になっていた(信州の冬は早いので尚更)。費やした月日は3ヶ月。全4巻の合計プレイ時間は約120時間。ここまでガッツリ触れていたら思い入れが生まれない訳がない。いやー長かった。本当にお疲れ様でしたって感じですね。

 

 

おまけ

 プレイ終了後から2ヶ月以上経った2020年2月初め、大学も春休みに入り、時間が出来たので「ひぐらしのなく頃に」のアニメを観ることにした。本編だけで全50話、OVAを合わせるともう少し増えるが、僕は基本的に長いアニメばかり観てきたので問題ない。(ちなみに2020年6月現在、今まで観たアニメで1クールのみで終わったものは「東京マグニチュード8.0」と「Another」のみである。)というわけで1期と2期はTSUTAYAでDVDを借りてきて観た。

 

 まずは1期を視聴。噂のアニメなので緊張していたが、ゲームでストーリーをほとんど知っているせいか思っていたほど怖くない?やっぱりホラーって先が分からないからこそ怖いのであって、先が分かると恐怖感がかなり減るね(これはその後観た「Another」でも感じたことである。こちらも原作小説を読んだ後にアニメを観た)。あと、ゲーム(1、2巻まで)では1つのシナリオが終わるまでに6~7時間ほどかかったが、アニメではそれを4~5話分にまとめているので、かなりスピード展開だった。明らかに尺が足りないと思われる部分も見受けられたが、仕方ないことだろう。

 ただ、OPとEDの映像の雰囲気については物凄く好き。これだけでも観た価値があったと思った。制作会社が「地獄少女」と同じなので、この2作品のOP&EDの間にはなんとなく通じるものがあるように思われた。というか地獄少女のOP&ED映像が好きな人は絶対ひぐらしのOP&ED映像も好きになるやつだこれ。

 

 TSUTAYAで借りていたので、他の人が続きの巻を借りていたらそこで一旦ストップしてしまうのと、その分「xxxHOLIC」と並行して観ていたこともあり、1期を観終わったのは3月に入った頃だった。そのまま2期「ひぐらしのなく頃に 解」に突入。2期では絵が一気に綺麗になった。個人的にキャラの絵柄はこの2期のものが一番好き。

 次回予告に梨花と羽入のコントが差し込まれたりと、なんか雰囲気が変わったなあと。何がともあれ、後半の話は良いですね。

 

 そして3月中旬、今まで観てきたアニメ、またはその続編と、長年の間いつか観ようと思っていたアニメを一気に観るために、dアニメの1ヶ月無料期間の契約をしたが(ちなみに無料期間が終わるタイミングで解約しました)、そこでOVAであるひぐらし3期、4期も観た。4期は何じゃこりゃ?って話もあったけれど、最後は綺麗に終わって良かったですね。

 

 アニメ視聴の話は以上で終わり。7月から新作アニメが放送されるらしく、最初は別に観なくても良いかなあなんて思っていたけれど、Abema TVでも放送されるのなら観るのもありかなとか思ったりしている。

(2020年11月19日に追記:新作アニメ放映開始は10月からに延期になりましたね。Abema TVで観ているので1週遅れですが、ちゃんと毎週観ていますよ。)

 

完結

 

〈リンク〉

任天堂のサイトより

第三巻・螺

https://www.nintendo.co.jp/ds/software/chij/

第四巻・絆

https://www.nintendo.co.jp/ds/software/bhfj/

・ゲームカタログ@Wiki~名作からクソゲーまで~

https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/6571.html

 

 

〈次回予告〉

「封印!!」