風城峠の回顧録

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ゲームレビュー65 NOeSIS~嘘を吐いた記憶の物語~

NOeSIS~嘘を吐いた記憶の物語~

画像

・発売日:2016年11月30日

・発売元:フリュー

CERO:C(15歳以上対象)

・自分のプレイ時期:2020年11月上旬~中旬

・難易度評価:なし(ただ文章を読むだけ)

 

公式PV動画

www.youtube.com

 

 

(目次)

 

 

概要 

 2020年5月から10月にかけて、半年近く硬派なアクションゲームをひたすらやり続けたので(やや誇張が入っているが)、アクションゲームはもう疲れた、だからたまにはかわいい女の子でも出てくるノベルゲーでもやろうかなと思ってプレイしてみた作品。

 

 本作は、フリューという会社が作成した、「カタルヒト」というレーベルに含まれているゲームの1つである。良質なインディーズADVゲームを3DS向けに移植する、というのがこのレーベルのコンセプトだ。

 ちなみに、「カタルヒト」に含まれているゲームはこれより前に1つプレイしたことがある。ゲームレビュー第60回で紹介した、「彼岸花の咲く夜に」がそれだ。つまり、「カタルヒト」のゲームをプレイするのは本作で2回目となる。

 

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 この作品は「千夜の章」「こよみの章」「憂姫の章」の3つの章から構成されている。大体1つの章につき5時間くらいはかかるので、全て終わるのには約15時間ほどかかる。値段が150円しか違わない「彼岸花の咲く夜に」が全て合わせても6時間ほどで終わってしまうので、そう考えるとかなりのボリュームである。ちなみに、本作は950円、「彼岸花の咲く夜に」は800円。

 

 ただし、ボイスは全くない(「カタルヒト」のゲームは全てそうかな?)。Google Playストアでは、ほぼ同じ値段でスマホ版が売られており、それはフルボイスであるので、それと比較すると3DS版は不遇の扱いを受けているという印象になってしまう。まぁ別に僕は声があろうと無かろうとどちらでもいいのだけれど。

 

 基本的に、学校で毎週水曜日に起きる連続自殺事件の謎を追う…というストーリーなのだが、ミステリーの枠に収まらず、とんでもない展開になっていく。「これひぐらしよりもぶっ飛んだ展開なのでは?」と思ったくらいだ。まぁ、登場人物が色々と普通でないので(後述)、もちろんストーリーも普通に進むわけがないのだが…。

 ちなみに、過去に書いた「ひぐらしのなく頃に 絆」の記事では、ネタバレありでかなり長ったらしく感想を書いたが、本作の記事では内容の紹介は最小限にとどめ、章ごとの簡単なあらすじと、重大なネタバレとはならない感想を書くのみにしておく。余談だが、現在当ブログで一番アクセス数が多いのがひぐらし絆の記事である。他にも読んで欲しい記事はいくらでもあるのだけれど、何でなんですかね…。そういや、何だかんだ毎週ちゃんとひぐらし業を観ているけれど、個人的にはあまり評価は高くないですね…、話が脱線した。いけないいけない。

 

 

簡単なあらすじ

(※注意、人によっては軽度のネタバレと感じるかもしれないので、そういうのが嫌な人はここから先は読まないことをオススメします。一応物語の楽しみは損ねない程度に書くつもりですが。僕自身がネタバレ大嫌い人間なので念のため)

 

・千夜の章

ある時から学校にて連続自殺事件が起きていた。そんなある時、主人公の鹿倉時雨の前に、謎の少女、鷹白千夜が現れる。時雨は彼女と関わりながら、自殺事件の真相を追うことになったのだが…。

 

・こよみの章

町の神社に残る悲しい風習…。そんな風習を利用して、時雨と幼なじみのこよみは夜の神社で良からぬことをしてしまう。その後、こよみの様子がおかしくなり…。彼女に隠された過去とは一体?

 

・憂姫の章

 連続自殺事件のバックには、もう1人事件を操っている人がいた。その人物とは一体?そして、時雨たちに近づく謎の人物…。学校での新たな戦いが幕を開ける!

 

 

総評

 

 概要では書かなかったが、登場人物はそれぞれ特殊能力を持っている。例えば、主人公の時雨の目はこの世のものではない「影」を捉えることが出来るという(公式サイトより)。幼なじみのこよみは冷蔵庫などを軽々持ち上げて家の壁を破壊するくらいの怪力だし(4ヶ月前にプレイしたのでうろ覚え、違っていたらすいません)、鷹白千夜は千夜と一夜という2つの人格を持っている。他にもまぁ色々あるのだけれど、彼らの持つ特殊能力以上に登場人物の耐久力が異常。特に千夜の章の終盤では、この状況下でどうやって生き延びたんだよ…と思うシーンが連発する。あなたたちギャグの世界の住人ですか?詳しくは語らないが、まぁとにかくとんでもないことが起きるのだ。自分の目で確かめてみて欲しい。

 ちなみに、時雨にはもう1つ別の能力があるのだが、これも言ってしまうと物語の楽しみを損ねることになるので、実際にプレイして確かめてみて欲しい。

 

 ホラー要素が強い作品ではあるが、恐怖感で言えばひぐらしの方が圧倒的に上(この1年間でホラー系の小説、ゲーム、アニメ等に結構触れたので、もしかするとこういうのに慣れてきた?知識が乏しく、比較対象がひぐらししかなくてすいません)。ただし、前述の通り起きていることはひぐらし以上にぶっ飛んでいる気がする。というか作中で物理的にも色々ぶっ飛んでる。

 

 とは言え、飛び抜けた秀才である主人公の妹、憂姫が時折やたら哲学的な話を語ったりするので、結構深みのある作品でもあったりする。シーン間の内容のギャップがこの作品の魅力の1つかもしれない。

 

 最後、時雨のもう1つの能力が明かされ、いかにも続編がありそうな雰囲気で終わる、というか続編は存在するのだ。ただし、3DSには移植されていない。Google Playストア等にて(僕はAndroidなので)スマホアプリ版を購入出来るが、現時点ではこれでお腹いっぱいになってしまったので、買う予定はないかな…。結構重いアプリらしいし…。もしかしたら、今後気が変わるかもしれないけれど。

 

 作中では恋愛要素も登場する。僕は齢21にして恋愛経験が無いに等しい人間なので、そういうのを見てると何とも言えぬ気分になる。主人公はオタクな生活している割には普通にリア充じゃねーか。それにしても、ミステリアスな雰囲気のロングの女の子って良いよね…、おいおい、何を言っているんだ?

 

 何はともあれ、なかなか楽しめた作品であった。ひぐらし絆をプレイして以降、かわいい女の子が出てくるノベルゲーに対する抵抗が少し減ったような気がする。かといって、ガッツリとした恋愛ゲームはプレイする気はないのだけれど、本作のような、一風変わったミステリー系の作品なら、他にもやってみてもいいかな、と思う。

 

 今回の内容は以上!

 

 

(リンク)

・メーカー公式サイト

[カタルヒト] NOeSIS 嘘を吐いた記憶の物語 (Classic Chocolat/SpiritWorks) | インディーズADVシリーズ カタルヒト

 

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