新潟にもあった!ゴミの地層
昨年(2022年)、秋田県で砂浜にゴミが挟まって地層のようになっている場所が見つかりました。
今年に入ってからは大学が調査を行ったり、それについての報告会が開かれたりするなど、なかなか大きな話題となっています。
しかしこのゴミの地層、私も2018年に地元の新潟県の海岸で目撃しています。
海岸には多くのゴミが落ちているので、それを見たときは面白いけれど別に不思議な現象ではないな、と思ったのですが、今回の秋田県の件が予想外の盛り上がりを見せているので、関連事例としてネットの海にこのことを流しておこうと思いました。
私がゴミの地層を目撃したのは2018年3月14日のことです。
場所は新潟県上越市の海岸。「直江津」という地名の方がわかる人もいるかもしれません。
その露頭は、上越市立水族博物館「うみがたり」から700mほど西側に進んだところにありました。(当時は「うみがたり」開業前でしたが)
砂浜は冬の日本海の荒波によって著しくえぐられ、約100メートルにもわたって侵食崖ができていました。
ゴミの地層はその一部に見られました。
写真からはプラスチックのボトルやキャップ、縄、そして流木などが挟まっているのがわかります。細かいプラスチック片もかなりありそうです。
(本当は写真にスケールになるものがあればよかったのですが、当時は大学で地質学を学ぶ前だったので、そこまでの配慮ができていませんでした......。)
2018年の冬はかなり厳しい冬で、普段雪が少ない直江津でも(雪国基準の「少ない」であることに注意)1mほど雪が積もりました。この侵食崖はそんな冬を如実に表したものであると思います。
残念ながらこの崖はその後崩れてしまい、現在はゴミ地層露頭を見ることができません。しかし、また荒波によって削られれば、姿を現すかもしれません。
さて、私がこの記事を通じて何を言いたいかというと、このゴミ地層は秋田県の問題だけではなく、日本海側、特に海岸砂丘が発達しているような地域では、かなり多くの場所で見られるのではないかということです。現在は姿を隠しているだけで、実はあちこちの海岸に分布しているのかもしれません。