風城峠の回顧録

ゲームや本、地学のことなど

ゲームレビュー67 Burnout Paradise Remastered

Burnout Paradise Remastered

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・発売日:2020年6月19日(Switch版)

・発売元:エレクトロニック・アーツ

CERO:B(12歳以上対象)

・自分のプレイ時期:2020年12月中旬~2021年1月下旬

・難易度評価:3(エリートライセンス獲得まで)

(1、簡単  2、普通   3、やや難しい  4、難しい   5、非常に難しい)

 

目次

 

はじめに

 以前から、グラセフのように世界を自由に駆け回れるゲームをやってみたいと思っていた。ゲーム内で自由に山を登るという欲求は、「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」で満たされた。しかしブレワイには車が出てこない。車で街中を比較的自由に運転してみたい…。リアルじゃ車持っていないからせめてゲームで…。

 そんな中、Switchでこのゲームが発売されるという情報を知った。バーンアウトシリーズについてはそれまで知らなかったが、これは自分の欲求を満たしてくれそうだぞ、と感じたので、積みゲーがほぼ無くなったら買おうと決めた。そして2020年12月、ついにこのゲームを手に入れたのである。

 

 どうやらこのゲームのオリジナル版は2008年にPS3で発売されているようで、本作はタイトルの通りリマスターである。オリジナル版は未プレイなので、それとどこが違うとかそういう話は分からない。そのことを承知しておいてほしい。

 

 

ゲームの概要


このゲームはストーリーなどは何もなく、車を選んだらいきなり街「バーンアウト シティ」に投げ出される。何も考えずただ走っているだけでも良いが、後述のように街には大量にイベントややり込み要素が存在している。

 

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まずは車を選択

  バーンアウト シティの面積はおよそ70㎢らしい(これは長野県朝日村と同じくらいの面積)。つまり縦横約8kmちょっと。日本では高速道路でも8km走るのに5分以上はかかるが、このゲームではどんなにスピードを出しても良いので、2分あれば端から端まで行ける。この他、ビッグサーフアイランドという離れ小島もあるので、ゲーム内で走ることのできる面積は80㎢くらいなんじゃないかと思われる。

 

 では、街中に存在しているやり込み要素について説明していこう。

 まず、パラダイスシティ内の信号機で、イベントを受けることができる。このイベントは、「レース」「ロードレイジ」「スタントラン」「マークドマン」「バーニングルート」の全5種類。このクリア数に応じて自分のランクが上昇していく。序盤では、次のランクに上がるまでに必要なイベント数は少ないが、ランクAからバーンアウトライセンスを獲得するまでには、イベントを40個クリアする必要がある。さらにそこからエリートライセンスを獲得するには、パラダイスシティにある全てのイベント、計120個をクリアする必要があるのだ。これはなかなか骨の折れる作業。自分がエリートライセンスを獲得したのは、プレイ開始から42時間が経過した頃だった(勿論かなりの寄り道込みの時間だが)。

 なお、離れ小島のビッグサーフアイランドにも、独自のイベントがある。これをクリアしても、パラダイスシティのイベントのクリアには換算されないので注意。

 

イベントについて

 

さて、これからそれぞれのイベントについて簡単に説明していく。

 

レース

 言うまでもなくレースである。イベントを受けた信号機から、指定されたゴール地点まで、CPUの車とレースを行う。イベントによって、1対1のレースだったり、6台でのレースだったり、8台でのレースだったりする。

 このレースでは、1位を取らないとイベントをクリアしたことにならない。「2位じゃダメなんですか?」と言われても、ダメなものはダメ。

 

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レース中の画面

 このレースで重要なことは、とにかく「道を間違えない」ことだ。街中には大量の交差点があるのだが、そこで曲がるところを間違えると、一気にCPUに追い越される。序盤は多少道を間違えても何の問題もなく1位を取れるが、ゲームを進めるにつれ1回の道間違えやクラッシュが命取りとなる。一応交差点でどちらの方向に曲がればいいか指示はしてくれるものの、スピードを出していると普通に指示が間に合わないので、結局何度もプレイして、ある程度は道を覚えておくのが重要になってくる。

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このゲームはクラッシュ時の描写が細かいのもウリ

 ゲーム的には、裏道を通って、最短距離でゴールしてほしいみたいだが、裏道は狭く、勿論入り口も分かりにくいので、通ろうとするとクラッシュする危険が高まる。CPUの車を追いながら普通の道を通ってゴールするのが無難。一応ゲーム終盤でも、裏道でショートカットしなくても1位でゴールできるゲームバランスとなっている。その分ミスは許されないが。

 

ロードレイジ

 CPUの車に体当たりするなどしてクラッシュ(本ゲームではこれを「テイクダウン」と呼ぶ)させるというミッション。指定された数だけテイクダウンさせたらクリア。序盤は超簡単だが、ゲームを進めるにつれてノルマが上昇し、敵の動きも嫌らしくなる。というか敵の方も積極的に攻撃してくるようになるので、終盤は頑丈な車を使うと良いだろう。

 

スタントラン

 ジャンプやバレルロールなどのスタントを決めると、出来に応じてポイントがもらえる。スタントをいくつも決めてポイントを重ね、制限時間内に指定されたポイントを上回ればクリアとなる。

 

 正直これがイベント最大の鬼門だと思う。最後の方まで残りやすい。

 このイベントでは、連続でスタントを決めるとその数だけコンボが入るが、クラッシュするとコンボが途切れてしまう。また、一度スタントを決めた後に、新たにスタントを決めないまま一定時間が経過しても、コンボが途切れてしまう。コンボが長く続くほど貰えるポイントが増えるため、目標ポイントがかなり高く設定される終盤では、いかにクラッシュ等をすることなくスタントを決め続けられるかが鍵となる。

 

 先程「制限時間内に」と書いたが、実は制限時間が終了しても、コンボが途切れない限りイベントは続く。つまり本当の勝負は制限時間が終了してから。ここからは一度コンボを切らしたら即終了となるので、緊張感が高まる。

 

 終盤の目標ポイントが高いイベントをクリアするコツは、ある程度連続でジャンプが出来そうな場所を見つけることだ。個人的には、パラダイスシティでは南側の大きな橋~港地帯で連続ジャンプを狙うのが良いと思う。

 

 なお、パラダイスシティのスタントランの目標ポイントは最高でも50万pts.程だが、ビッグサーフアイランドではそれが84万pts.となる。僕はその前の段階、目標ポイント72万pts.のイベントに大苦戦!やり始めてから比較的すぐに70万pts.までいったため、これはいける!と踏んだが、その後は失敗の連続…。

 そして挑戦し続けること50分、なんと突然覚醒し、1884420pts.という大記録を出して無事クリア!途中でたまたまバレルロールが2回決まったのが良かった。

 その後、目標ポイント84万pts.のイベントもクリアし、ビッグサーフアイランドのスタントランの制覇を成し遂げたのである。

 

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ようやく終わった…
マークドマン

 敵に攻撃されて大破する前に、指定された場所にたどり着け、というイベント。

 

 車によって多少の違いはあるが、どのイベントでも、基本的にミッション開始から数えて4回クラッシュ or 敵の攻撃を受けてテイクダウンされると、車が大破しイベント失敗になる。3回そうなった時には、あと1回で大破するから「オートリペア」(車の状態を回復してくれる建物のこと)へ急げ!みたいな警告が表示されるので、各イベントでオートリペアの位置を把握しながらイベントを進めることも重要になる。

 

 さて、このイベントでは、CPUの車が殺意マシマシなので、特に車の状態に気を付ける必要がある。頑丈な車はクラッシュやTAKEN DOWNしにくいので、勿論耐久性が高い車が有利だ。攻撃は最大の防御。体当たりを食らう前に、先に敵の車をクラッシュさせてしまおう。ただし、後ろからの追突は避けにくく、厄介だ。

 

バーニングロード

 各交差点で指定された車を使用して、制限時間内に目的地にたどり着くことを目指すというイベント。序盤に入手出来る車でのイベントは制限時間がゆるゆるだが、車の性能が上がっていくにつれ、制限時間も厳しくなっていく。ちなみに自分が一番苦戦したのは500GTのバーニングロード。なんとクリアまでに50分かかった。耐久性がないからちょっとぶつかっただけですぐクラッシュするし、何より制限時間がシビア…。

 

 え、どうやって車を入手していくのかって?そういえば書き忘れていた。街を走っていると、時々明らかに狂ったスピードで暴走している車を見掛けることがある。そいつをクラッシュさせると、その車を手に入れることが出来る。

 

 

 交差点に配置してあるイベントの説明は以上。ここからは、他のやり込み要素について、出来る限り解説していく。

 

そのほかのやり込み要素

 まず、ビルボードの破壊。ビルボードとは、街中に設置してある赤くて大きな看板のこと。それを体当たりして破壊することを目指す。バーンアウトシティ内には、全部で120個のビルボードが設置してある(ビッグサーフアイランドには、それとは別のオレンジ色のビルボードが設置してある)。ジャンプ台とセットで置いてあることも多いが、高いところ、例えば立体駐車場の屋上から飛び下りないと破壊できないビルボードは、そこまでどう辿り着けばいいのか分かりにくい。また、屋上からビルボードに向かっていざ飛び下りてみると、時にビルボードからずれたところに飛んで行ってしまったりするので、求められるアクションの難易度も高い。まぁ、それも含めてのやり込み要素だからね。

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ビルボード(パラダイスシティ)

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ビルボード(ビッグサーフアイランド)

 そして街には枝道を塞ぐように黄色い柵がいくつも設置してある。これを破壊するのもやり込み要素の1つ。この破壊には特に高いアクション性は求められないが、設置数が膨大であり、なんとバーンアウトシティ内だけでも400個設置してある(ビッグサーフアイランドには、それとは別の赤い柵が設置してある)。とにかくジャンジャン枝道に入ってみよう。立体駐車場の中に入るのも忘れずに。

 

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街中にある黄色い柵

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立体駐車場にも

 また、ジャンプ台で大ジャンプをすると、やり込み要素としてカウントされることがある。このような指定ジャンプ台というべきものは、バーンアウトシティ内に50箇所ある。

 

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やり込み要素の現時点(2021年4月17日)での進捗状況はこんな感じ

 

 さらに、各通りには名前がつけられており、それを利用したやり込み要素もある。

 

 1つはロードルールタイム。制限時間内に各通りを最初から最後まで走り抜けることが出来たら成功となる。もちろん制限時間はやや厳しめに設定してあるし、長い通りはその分ミスが許されない時間が長いということであり、緊張する(制限時間が1分を超えるような通りだと結構辛くなる)。ただし、スピードの速い車だと、案外あっさりクリア出来たりする。ゲームのどの段階でロードルールタイムクリアを目指すかで、結構難易度が変わってきそうだ。

 

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上の赤地に白の文字が通りの名前。その下の時間表示がその通りのロードルールタイム。その下が現在の経過時間。

 もう1つ、通りを利用したミッションとしてロードショータイムというものがある。これは通りにある車をクラッシュさせまくって、その被害総額が高くなるのを目指す、というものだが、個人的に未だにイマイチよく分からないので、ここでは言及しない。

 

 オンラインプレイについてもまだやっていないので言及しない。もしかすると今後追記する、ということもあるかもしれないので、それまで気長に待っていて欲しい。

 

 

豊富な収録曲

 最後にゲーム中で流れるBGMについて。このゲームでは、ゲームオリジナルの曲の他、様々な洋楽やクラシックの有名な曲がBGMとして収録されている(むしろこっちの方がメイン)。洋楽に関しても結構有名な曲が入っているみたいだが、僕は洋楽には疎いので、Avril Lavigneの「Girlfriend」という曲しか知らなかった(僕みたいに洋楽に疎い人は歌手名と曲名だけ出されてもピンと来ないかもしれないが、この曲はいざ聴いてみれば誰もが聴いたことのある曲だと思う)。このゲームをプレイして知った曲の中では、Faith No Moreの「Epic」という曲が好き。何とこの曲は1989年の曲らしい。つまり、様々な年代の曲が収録されている、というわけだ。ちなみに、このゲームのテーマソングは、Guns N' Rosesの「Paradise City」。

 

そしてなんと、我が日本のアーティストの曲ではB'zの「FRICTION」という曲が収録されている!この曲は、B'zの44thシングル「SUPER LOVE SONG」の3曲目に収録されており、また16thアルバム「ACTION」にはバージョン違いのものが収録されている(ともに2007年)。僕はB'zの大ファンという訳ではないけれど、それなりに好きなので一応アルバムは一通り聴いている。そのためこの曲は元から知っていたのだけれど、知名度的には数あるB'zの曲の中でも比較的マイナーな方の曲である。だから何故この曲が?と思ったのだが、よくよく調べてみたら、何とこのゲームのために書き下ろされた曲だそうだ!B'zの曲の中でも数少ない全英語詞の曲だったのはそういうことだったのか!(ちなみに他の全英語詞の曲には「Real Thing Shakes」(20thシングル、1996年)、「Brighter Day」(14thアルバム「THE CIRCLE」収録曲、2005年)などがある)

洋楽の中に紛れ込んでいても全く違和感がないのが凄い。

 

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豊富な収録曲

 

 取りあえず、僕が書きたかったことはこれで全て書き終わった。内容的に至らない部分もあるので、足りないところは他のサイトを参考にして欲しい。

 

 そして、これにてゲームレビュー5thシーズンは終了となる。今後は筆者多忙なのと、やる気とネタが無くなったため、6thシーズンがいつ始まるかは未定である。しばしお待ちを。

 

 次回は恒例の5thシーズン総集編。

 

 

〈リンク〉

任天堂のサイトより

https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000027024.html

・ゲームカタログ@Wiki~名作からクソゲーまで~

https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/4183.html