青津夏の回顧録

ゲームや本のことなど

「地震学」の本を読んだので感想を書いてみる

 せっかくの春休みなので、何か成し遂げようと思って挑戦したことがある。それは、共立出版より発売されている、「現代地球科学入門シリーズ6 地震学」(長谷川昭・佐藤春夫・西村太志、著)を読むことである。

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 元々地震に興味がある人間であり、読んでおくと今後の進路にも役に立つかもしれない、と思ったので、いつか読もうと思いながら時間だけが流れていった。その理由は、この本は数式のオンパレードだからだ。

 

 僕は理系とはいえ数学は苦手である。そして、理系とはいえ数学の授業を熱心にやらない学科に所属しているので、大学数学の知識も乏しい。本書を開くと目に飛び込んでくるインテグラルの羅列を見て、「ああ、無理だな…」と思った。

 だが、ここで立ち向かわないまま終わるのもなんか悔しい。そして僕に火を付けたのは、この本の内容は○北大学理学部の講義、特に第1部の「地震学概論」の部分は、東○大学の学部3年生を対象にした「地震学」の講義を元に書かれているらしいということである。色々と複雑な理由から某大学の学生には負けていられるか!という思いがあるので、早速読み解く準備に取りかかることにした。(ちなみに僕は某地方国立大学の学部3年生です)

 

 読み解く準備とはすなわち数学の勉強である。かといって、先に書いたように僕は数学が苦手だし、それ故に真面目に勉強する時間も無い。何か大学数学を比較的やさしく解説してくれるサイトはあるものか、と思って見つけたのが「EMANの物理数学」というサイトだ。

 

 このサイトは、広江克彦さん(通称:EMAN)という方が、物理学について色々と分かりやすくまとめている「EMANの物理学」というサイトの中にある。大学数学の基礎的な内容が、広範囲にわたって分かりやすく解説されているので非常にありがたい。数弱でも分かったような気分になれる。

 かなり量は多いが、少なくとも線形代数」「微積分のテクニック」「ベクトル解析」「複素関数論」「応用的な豆知識(クロネッカーのデルタ、デルタ関数)」「フーリエ解析」「微分方程式ラプラス変換までとグリーン関数)」辺りは読んでおいた方が良い。

 

 勿論、これを読んだだけでこの本の内容を全て理解できる訳では無い。ちゃんと理解するためにはそれ相応の訓練が必要である。ただしそんな時間は無い。でも何も知識がないと本当に何も分からないので、取りあえず数式の雰囲気を感じ取るだけなら、このサイトを読むだけでも大いに意味があると思う。僕も大学数学ってこんな感じなのか、ということを知る良い機会となった(決して身についたとは言えないが)。ちなみに、このサイトでも無理!という人はもう諦めた方が良い。

eman-physics.net

 

 

 また、教科書ではすっ飛ばされている基礎の基礎を教えてくれる良い動画がある。それは、地球科学系YouTuberと名乗るゆうすけさんという方が作成した地震学の講義動画である。現在全6回分配信されている。これからが本番の内容!ってところでこの講義動画は終わっているので、早く続きを作って欲しい。ただ、基礎の基礎を知るには今の状態でも大いに役に立つだろう。

www.youtube.com

 

 なお、この本のまえがきには、「ベクトル、テンソルフーリエ変換などの数学的な基礎、ひずみと応力など弾性体力学の基礎、および波動に関する授業などを履修していることが望ましい。ただし、本文中の説明や巻末に付録を用意することにより、それらにとくに習熟していなくても基本的事項の理解ができるように配慮してある。」と書いてあるが、それは嘘である。この本だけで理解できる人は一部の超優秀な人だけ。だから、分からなくなったら上記に貼り付けたサイトを参考にして欲しい。

 

 

 では、ここからこの本の内容について軽く触れていこう。読む際の参考として、各章の読解難易度を書いていく。ただし、これは地球科学的背景知識がそこそこある人にとっての難易度であり、そういうのにノータッチな人はなかなか厳しいかも知れない。正直、ここでの難易度は、各章の数式の量に依存している。

 

 

第1章 地震地震

・難易度:低

 プロローグ的な内容であり、特に問題ないだろう。

 

 

第1部 地震学概論

 

第2章 地震計と地震観測

第3章 実体波の伝播

第4章 表面波の伝播

・難易度:高

 ここからいきなり数式のオンパレードである。それでも地震学の基礎的な内容なので出来る限り理解できればいいのだが、自分を含め素人にはかなり厳しいので、取りあえず導き出された式を元に書かれたグラフから、この式がどのようなことを意味しているのか読み取るといいだろう(こんな偉そうなことを言える立場では全く無いのだけれど)。

 あ~、某大学の学部3年生は授業でこんなことをやっているのか~(瀕死)。

 

第5章 地震波線と地球内部構造

第6章 地球内部の構造推定

第7章 地震の空間分布

第8章 地震の発生機構

・難易度:中

 相変わらず数式は多いが、それでも第2~4章よりはマシ。第5章の走時曲線や、第8章の発震機構の表現方法&断層の力学は、知っておくと結構役に立つかも。ちなみに、ちょうど第5章を読み終わった頃に、2月13日の福島県地震(M7.3)が起きた。しばらくしてTwitterのタイムラインに走時曲線のグラフが流れてきたのを目にした僕は、「あっ、これ今日地震学の本で見たやつだ!」(進研ゼミ風に)となった。(そもそも何でタイムラインに走時曲線なんか流れてくるんですかね…)

 

第9章 地震動と地震の規模

第10章 地震の活動

・難易度:低

 第1部の癒やし。単純な読み物。

 

 

第2部 地震波動

 

第11章 波動方程式グリーン関数

第12章 グリーン関数の相反性と表現定理

第13章 点震源断層モデルとモーメントテンソル

第14章 せん断型変位食違い断層モデルに基づく地震波の生成

第15章 応力解放モデルに基づくクラック形成による静的変位

・難易度:高

 これらの章は今の僕には無理!もう理解するのを諦めました。とにかくひたすら数式数式数式…。第1部はまだ必死に食らいつこうとしていたけれど、第2部はね…。いつか再挑戦したいものです。

 

第16章 地震断層パラメータの相似則

・難易度:中

 難易度が非常に高い第2部の中でもまだマシかな…という章。地震モーメントと様々な指標との関係を示している。わりと気持ちよく比例関係になるよ~ということを言いたいのだろう。

 

第17章 自由表面への点荷重による静的弾性変形

第18章 水平線震源によるラブ波の励起

第19章 地球の自由振動

第20章 短周期コーダ波

第21章 ランダムノイズの相互相関関数解析に基づくグリーン関数の抽出

・難易度:高

 これらも僕の頭ではまともに理解が出来ない内容。S波の後に来る波のことをコーダ波というのは今回初めて知った。第20章の文章部分は読んでみると良いと思う。

 

 

第3部 地震テクトニクス

 

第22章 プレートテクトニクスと世界の地震活動

第23章 地球の内部構造とダイナミクス

第24章 日本列島周辺の地殻・上部マントル構造と地震活動

第25章 沈込み帯の地震とその発生機構

第26章 地震の予知・予測

・難易度:低

 第3部は数式がほとんど出てこず、本書の中では一番読みやすい部分である(ただし地球科学的背景知識がないと辛いかもしれない)。地震のことだけでなく、地球の内部構造についても知ることが出来る。

 個人的に面白いなと思ったトピックは、ここ数十年に発生した大きめの内陸地震震源の真下には、地震波の低速度領域があるということ。この低速度領域には流体があり、これが周囲の岩石を軟化させて地震を引き起こしているのではないか、という話らしい。つまり、低速度領域の上では地震が起きやすいかもしれない、ということだ。これらはまだ研究段階にあるが、研究が進めば低速度領域を探して地震が起きやすそうな場所を探る、ということもできるかもしれないので、今後の進展が期待される。詳しくは第25章を読んで欲しい。

 東北沖のような、プレート境界地震についても非常に詳しく解説されているのでとても勉強になる。それと比べると、内陸地震についての記述はやや少なめかも。

 

 

 というわけで簡単に感想を書いてきた。非常に難しい箇所もあるが、かなり勉強になる本でもあるので、地震学を勉強してみたい、という方はぜひ読んでみて欲しい。まあ、もう少し平易な内容の本を読んでからの方がいいと思うけれど(新書とかブルーバックスとか)。

 

 地球科学の参考書の感想を書くという記事は、好評だったらシリーズ化するかも…?こちらの勉強にもなるし。非常にニッチな内容なのでアクセス数は期待できないけれど。

 

 

〈おまけ〉過去に書いた地学関係の記事

・地学との出会いシリーズ

 僕がどうして地学にはまったかを書いた記事。全4回予定だったけれど、書く気が無くなったので2回で止まっています。今後続きを書く可能性は限りなく低いです。正直第2回までで大体言いたいことは言ってると思う。

 

shikakuyama.hatenablog.com

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 ・新潟の冬~雪との闘い~

  今年の冬は、新潟を含む北陸の各地で異常な大雪となりました。これは新潟県上越市を舞台に、そんな雪国での暮らしを書いた記事です。

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・【本当に正しい】日本の10万人以上の都市 降雪量ランキング

 アメリカの某メディアが世界各地の10万人以上の都市を対象に降雪量ランキングを作りました。すると日本の都市がトップ3入り!でもそのランキング、本当に正しいの…?

 ということで、僕が日本のみを対象にして、ランキングを作り直しました。こっちが広まって欲しい…。

 

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ゲームレビュー63 悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション(第3回)~ドラキュラ伝説、ドラキュラ伝説Ⅱ~

第1回、第2回はこちら

 

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 今回は、ゲームボーイで発売された2作品を紹介する。

 

目次

 

ドラキュラ伝説

・発売日:1989年10月27日

・発売元:KONAMI

・自分のプレイ時期:2020年9月下旬~10月上旬

・難易度評価:4.5

(1、簡単  2、普通  3、やや難しい  4、難しい  5、非常に難しい)

 

 ボリュームとしては小粒であるが、アニコレ収録作品の中で最も難しい作品だと思う。

 

 ゲームボーイ初期の作品なので仕方ないところもあるのだが、どうもお粗末な点が多い。

 まず移動速度。これは多分シリーズの中で最も遅いと思う。さらにジャンプ力も非常に低い。そのため、ギリギリジャンプを迫られるところがかなり登場する。慣れるまで落下死の連続だろう。

 

 そして最もしんどいのが、敵の攻撃に当たるとムチの性能がダウンする事。アイテムを取って2段階性能を上げても、2回攻撃に当たれば初期状態に戻ってしまう。こうなると、体力が多い敵が出てきた時に詰むことになる(特に4面)。

 

 このように、非常に制約が多いこのゲーム。この難しさは実際にやってみないと分からない。しかし、それに加えてステージもかなり嫌らしいため、鬼の難易度となる。では簡単に各ステージの紹介をしていこう。

 

 まず1面。1面ともあって難易度はそこまで高くない。実際僕も初見時でゲームオーバーになることなくクリアすることが出来た。途中、ギリギリジャンプを練習できる地帯があるので、そこでこれを身に付けると良いだろう。

 

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1面

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ギリギリジャンプ練習地帯?


 しかし2面からこのゲームの恐ろしさを存分に味わうこととなる…。ブナグチーという敵が出てくるのだが、コイツが吐き出す胞子はスピードがかなり速く、当たり判定もデカい。そのため、ムチを振ってもそれに当たらずダメージを食らうという事故が頻発する。その後のステージも含めて、いかにブナグチーを対処できるかが攻略のカギとなる。

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ウザすぎる敵!ブナグチー

 後半は軽く迷路のようになっているが、自分が変な勘違いをして、余計な時間をかけてしまった。ボスも穴から出てきては色々な方向から飛びかかってくるので厄介。2面クリアに1時間半ほど費やした。

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穴から敵が出てくる


 そして3面は即死トゲのオンパレード。下や横から次々にトゲが迫ってくる。しかもギリジャンを求められる箇所がかなりあり、もちろん失敗すると高確率で死ぬ。さらに道中には敵もおり、攻撃に当たってまごまごしてるとトゲに追いつかれる。明らかに初見殺しを意図しているかのような場所もあり、とにかく精神をすり減らしながらプレイするステージとなっている。ボスがそこまで強くないのが不幸中の幸い。アクションゲームがそれほど得意ではない僕だがここは意地を見せ、難関ステージを40分ちょっとでクリアした。

 

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上からも

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下からも

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横からもトゲが来る


 しかし、最終ステージの4面はただの地獄だった…。嫌らしい敵の配置や攻撃、即死ポイント、ステージの長さ…。進んでも進んでも終わりが見えてこない。耐えかねて、ここでこのゲーム初めてステージ途中でのセーブ&ロードを解禁。中間ポイントまである程度安定して行けるようになったらそこでセーブ、ボスの第一形態を倒せたらボス前でセーブをする事にしたが、それでもかなり時間を費やした…。

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最終面もトゲだらけ

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ここでムチが最弱の状態だと詰む


ラスボスも強い。特に第二形態は「こんなの無理だろ!」と思ったが、攻略サイトを参考にしたら普通に倒せた。

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ラスボス

 4面はステージ途中セーブという救済措置を利用しても、クリアに3時間かかったというバカみたいな面でした…。これを解禁していなかったら一体何時間かかっていたのだろうか…。取りあえず、鬼畜ゲーが1つ終わってホッとしている。

 

 〈リンク〉

・メーカー公式サイト

https://www.konami.com/games/50th/ac/castlevania/jp/ja/

・ゲームカタログ@Wiki~名作からクソゲーまで~

https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/2429.html

 

ドラキュラ伝説

・発売日:1991年7月12日

・発売元:KONAMI 

・自分のプレイ時期:2020年10月上旬

・難易度評価:3.5

 

 同じくゲームボーイで発売されたドラキュラ伝説の続編。前作の悪かった部分がかなり改善され、プレイがしやすくなった。

 

 まず、敵の攻撃に当たると、せっかく上げたムチの攻撃力が下がる、というペナルティが基本的になくなった。例外として、ブナグチーの胞子に当たると攻撃力が下がってしまうが、そんなに頻繁に出てくるわけでもないので問題ないだろう。終盤はわりとウザいけれど。

 

 移動速度も、決して速くはないが前作と比べると改善。聖水や十字架といったファミコン版などで定番のアイテムも追加され、攻撃もしやすくなった。

 グラフィックや演出ももちろん向上。前作と比べてかなり趣向を凝らした仕掛けが増えた。

 

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巨大吊り天井

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一定時間ごとに動く方向が切り替わる棒


今作では、最初の4ステージは、ロックマンのように自由に選べるようになっている。

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ステージ選択画面

 ステージの難易度も決して簡単ではないが、前作と比べると大幅に下がった。丁度良い難しさになったと言えるだろう。序盤は1時間で3ステージクリアすることが出来た。

 

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ステージを進む

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攻撃すると爆発する目玉

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あるステージのボス

 ただし、終盤のボスはなかなかの難易度。「息子」は1周目ではそこまで苦戦しなかった記憶があるけれど、4ヶ月振りにプレイしてみたら大苦戦…。必死に攻撃パターンを理解して何とか倒せた。1周目はたぶんまぐれで倒したな…。

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息子

 そしてラスボスは各攻撃時での安全地帯を見つけ出さないとあっという間に死ねる凶悪な強さなので苦戦必至。40分くらいかけてようやく倒した。何も攻略法を見ずに、自力で安全地帯を見つけて倒すことが出来たので、自分としては良くやったと思う。

  ちなみに、1周目クリアまでにかけた時間は約3時間半。

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シリーズ屈指の強さのラスボス

 前作よりも明らかにプレイしやすくなっているので、前作で投げた人も、ぜひ挑戦してみて欲しい。

 

 〈リンク〉

・メーカー公式サイト

https://www.konami.com/games/50th/ac/castlevania/jp/ja/

・ゲームカタログ@Wiki~名作からクソゲーまで~

https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/3729.html

 

今回は以上。次回はついに「悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション」の回は最終回である。お楽しみに。

2020年下半期に読んだ本10選

 書こう書こうと思っていたら2月中旬になってしまった…。というわけで、今となっては昨年である、2020年下半期に読んだ本の中から、特に良かったものを10作品選んで紹介していこうと思う。

 

 なお、昨年12月に「個人的BOOKランキング2020(1~10位)」という記事を書いている。ここでは、下半期に読んだ本も4つランクインしている。もちろん、その4冊は今回の記事にも登場する。文章の内容も同じになってしまうが、ご了承頂きたい。

 

 つまり、BOOKランキングでは紹介しなかった6作品が、今回初紹介の作品となる。一体どのような作品が登場するのだろうか?なお、今回は順位を付けず、単純に読んだ順に紹介していく。

 

上半期に読んだ本についてはこちらから

 

shikakuyama.hatenablog.com

shikakuyama.hatenablog.com

 

 

「個人的BOOKランキング2020」はこちらから

shikakuyama.hatenablog.com

 

 では、早速紹介開始!

 

目次 

 

 

 

 

武田信玄

新田次郎、著 1969~1973年

・読んだ期間 2020年6月26日~7月10日

 

 新田次郎の小説の中で一番長いと思われる本作についに挑戦。文春文庫版は全4巻であり、僕は大学の図書館で借りた「新田次郎全集」で読んだのだが、それでも全3冊にわたっていた。

 

 現在長野県松本市に住んでいることもあって、前半、特に川中島の戦いまでは知っている地名や武将が多く登場し、楽しく読めた。ただ後半は舞台が南に移り、馴染みのない土地での話になったので、あまり興味が持てずほぼ惰性で読んだ。

 

 ちなみに、僕はかつて上杉謙信の居城であった春日山城があり、そのために「大正義 上杉謙信」という雰囲気のある街、新潟県上越市で生まれ育ったので、実は圧倒的上杉派である。なお作者の新田氏は武田派のようで、第四次川中島の戦いは武田側の勝利!みたいな感じで結論づけているが、僕はどうもこれには納得がいかない。いくら新田氏の小説のファンと言えど(笑)。とにもかくにも、長野県の戦国時代の情勢がよく知れたので、読んで良かった。

 

新装版 武田信玄 風の巻 (文春文庫)

新装版 武田信玄 風の巻 (文春文庫)

  • 作者:新田 次郎
  • 発売日: 2005/04/10
  • メディア: 文庫
 

 

 

「燃えつきた地図」

安部公房、著 1967年

・読んだ期間:2020年7月13日~7月16日

 

 最初の失踪届を見て、「砂の女」に続き「また失踪か(笑)」と思ってしまった。(「砂の女」「他人の顔」「燃えつきた地図」で失踪三部作と呼ばれているらしい)

 しかし、この物語の主人公は興信所の職員として失踪した人を追う側。だが、次々と現れる怪しい人物に翻弄されるうちに…という話。

 

 途中まで探偵小説的で安部公房作品の中でも分かりやすい方だが、最後の展開については読んだ人により解釈が分かれそうだ。ここの議論がこの小説で一番面白いところなのだけれど、ネタバレになるので詳しく紹介が出来ないのが残念だ。ぜひ、あなたなりの解釈をしてみて欲しい。

 

燃えつきた地図 (新潮文庫)

燃えつきた地図 (新潮文庫)

 

 

 

「向日葵の咲かない夏」

道尾秀介、著 2005年

・読んだ期間 2020年8月10日~8月13日

・個人的BOOKランキング2020 第7位

 

 ある夏の日、僕はS君が家で首を吊って死んでいるのを見つけた。しかし、しばらくすると彼の死体はその場から消えてしまっていた!さらに、死後S君は僕の前に現れ、「僕は殺された」という。僕は妹のミカ、そしてS君とともに事件の真相を暴くために動き出す・・・というストーリー。

 

 とにかく読者の予想の斜め上を行き続ける小説。例えば、死後僕の前に現れたS君。普通なら霊体となって現れたと思うでしょ?しかしこの小説では・・・、まあ言ってしまうと読んだ時の衝撃を損ねてしまうので言わないですけどね。

 

 読めば読むほど謎が深まり、もう何を信じればいいのか分からなくなっていく・・・。そして衝撃の結末。読んでいて決して気分が良い小説ではないが、その驚くべき仕掛けを楽しんでみて欲しい。

 

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

 

 

 

「栄光の岩壁」

新田次郎、著 1973年

・読んだ期間 2020年8月27日~9月2日

・個人的BOOKランキング2020 第3位

 

 遭難により足が不自由になった竹井岳彦。しかし彼は登山を諦めてはいなかった。過酷なトレーニングの末、穂高岳の岩壁に挑戦。そして彼の情熱は次第に海外に向けられることとなる・・・。

 

 昨年読んだ「孤高の人」(個人的BOOKランキング2019、2位)と並んで非常に面白い小説だった。安定の新田次郎節というべきか、主人公の周りでやたら人が死ぬところ、主人公の邪魔をしてくるクズな人物が登場するところ、そして30過ぎまで恋愛話がないところなどは「孤高の人」と似通っている。新田次郎の山岳小説の主人公が、かなりの確率でそれなりの年まで童貞なのほんと好き(は?)。

 ただし「孤高の人」と大きく違うのは主人公が結構人と関わっているところ、そして時代設定である(「孤高の人」は戦前、こちらは戦中~戦後)。

 

 登山の恐怖と興奮に溢れた傑作。自分の信念を貫き通す強さには憧れてしまう。自分も頑張りたいものだ。

 

栄光の岩壁(上) (新潮文庫)

栄光の岩壁(上) (新潮文庫)

 

 

 

「僕って何」

三田誠広、著 1977年

・読んだ期間:2020年9月9日~9月11日

 

 ぼっち大学生である主人公がひょんなことから学生運動に巻き込まれていく話。最初はいかにも陰キャって感じだったのに、B派(学生運動の派閥の1つ)の部屋で出会った上級生の女子学生がいきなり自分の部屋にやってきて一晩を過ごし、その後同棲し出すという展開には「どういうエロゲー!?」と思った(あ、エロゲーはやったことないです)。くそー、うらやましいぞ!!

 

 時代が時代なので今と違うところもあるけれど、団体に属していても、その活動にのめりこむことができず、ただいるだけになるという感覚は共感できるものがあった。なんだかんだ主人公はたくましくなっている気がするけどね。ちなみに芥川賞受賞作。

 

僕って何 (河出文庫)

僕って何 (河出文庫)

 

 

 

「緋色の囁き」

綾辻行人、著 1988年

・読んだ期間 2020年9月29日~10月1日

・個人的BOOKランキング2020 第2位

 

 叔母が運営する女学園に入ることとなった冴子。そんな中、クラスで「魔女」と呼ばれていたルームメイトが焼死体で発見された・・・。その後次々と起こる殺人事件。記憶が曖昧なため、まさか自分が・・・と恐れをなす冴子。しかも彼女は幼い頃の記憶を失っていた。一体事件の犯人とは誰なのか?そして冴子の過去とは?というストーリー。

 

 昨年読んだ「Another」と並ぶくらい面白かった作品。読みやすさと面白さでページがどんどん進んだ。時々挿入される「囁き」も不気味であった。30年以上前の作品だけど全く古さを感じさせない。登場人物が女子ばかりなので、アニメ化したら華やかになるのでは?(やめろ)

 

 ちなみに自分が購入した少し後に本作の新装改訂版の発売が発表された。なんだよ~と思ったが、今後旧版を新品で手に入れるのは困難になるかもしれないので、それはそれで良いのかもしれない。Amazonのリンクは自分が購入した旧版である。

 

緋色の囁き (講談社文庫)

緋色の囁き (講談社文庫)

  • 作者:綾辻 行人
  • 発売日: 1997/11/14
  • メディア: 文庫
 

 

 

「芽むしり仔撃ち」

大江健三郎、著 1958年

・読んだ期間 2020年10月中旬

 

 10~12月にかけて、大学図書館で「大江健三郎 小説」(1996年 新潮社刊)をかり、大江健三郎の作品を読みまくった。面白いとかはまったとかそういうわけでもないんだけど、何だかんだたくさん読んでしまった…。そんな作品の中のひとつ。

 

 ノーベル文学賞作家、大江健三郎の長編処女作。戦時中、疫病が流行り、村人が逃げ出した村での少年たちのサバイバルを描いた作品。大江作品には難解なものも多いが、これは単純にサバイバルものとして抜群に面白いので、大江作品の入門編としてもオススメ。ただし、戦時中の大人たちの身勝手さを恐ろしいほど見せつけられる作品でもある。これを23歳の時に書いたって凄すぎるな…。

 

 

 

「日本の火山に登る」

・及川輝樹、山田久美・著 2020年

・読んだ期間 2020年10月29日~11月1日

・個人的BOOKランキング2020 第5位

 

 火山学者が火山の面白いところを色々紹介している本書。大学で地質学を学んでいる僕であるが、著者の及川さんは自分の大学、そして所属している学科のOBでもある。これは買わないわけにはいかない!

 

 最新の研究結果が多く盛り込まれており、新たな驚きがたくさんある。例えば、一万年以上沈黙を保っていたかのように思われていた御嶽山が、実はしょっちゅう噴火していたとか(千年~万年単位の、長い目で見たときの「しょっちゅう」であることをお忘れなく)。

 今年実際に行ったところについても結構書かれていたのが嬉しい。大きな岩がゴロゴロしていて進むのに難儀した北八ヶ岳の三ツ岳は比較的新しい溶岩で出来ているとか、多くの登山客で賑わう乗鞍岳ではたった500年前に水蒸気噴火を起こしていたかもしれないとか・・・。枚挙にいとまがない。

 

 地学や登山に興味のある方もない方も、是非本書を手に取って、日本の自然を味わって頂きたい。

 

 

 

 

万延元年のフットボール

大江健三郎、著 1967年

・読んだ期間 2020年11月17日~20日

 

 ノーベル文学賞を受賞するきっかけとなった作品のひとつ。主人公は妻、そして思想的な弟とその仲間とともに故郷の村へと移り住んだが、弟がフットボールチームの人々と何か企んでいる…、そしてついに反乱が…、という内容。

 大江健三郎の文章や世界観に慣れてきたのか、思っていたよりも読みやすかった。特に、終盤の怒濤の流れには圧倒されるしかなかった。

 

 村に入ってきたスーパーマーケットという新しい社会、これが当時(1960年代)の状況をよく表しているように思う。戦争の記憶が人々の中にまだありありと残っている時代だが、それでも社会は新しい方向に向かっているのである。

 

 密度が濃くて決してうまく消化できたとは言えないが、これが名作だと言われる理由はなんとなく分かった。いつかまた挑戦してみたい。

 

 

万延元年のフットボール (講談社文芸文庫)

万延元年のフットボール (講談社文芸文庫)

 

 

 

「消えた市区町村名の謎」

・八幡和郎、著 2017年

・読んだ期間:2020年12月18日~12月24日

 

 合併後にできた市町村名がどのようにして出来たか知ることができ、さらに筆者の市町村名に対する評価も書かれている。ページ数以上にビッシリと情報が詰め込まれており、非常にマニアックな内容。新書だから…とナメてた。あなたの住む市町村についてもきっと紹介されていることだろう。僕の故郷である新潟県上越市も、消えた市(高田市、直江津市)の例として何度か登場。ちなみに、今年は上越市誕生50周年ですよ。

 

 

 

 今回の内容は以上である。

 昨年読んだ本についてはもう少し書きたいことがあるので、やる気が起きれば書くかもしれない。お楽しみに。

 

 

ゲームレビュー62 悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション(第2回)~悪魔城伝説、悪魔城ドラキュラ(SFC版)~

 第1回はこちら

shikakuyama.hatenablog.com

 

 

今回は、シリーズの中でも特に名高い2作品を紹介する。

 

 

悪魔城伝説

・発売日:1989年12月22日

・発売元:KONAMI

・自分のプレイ時期:2020年9月中旬

・難易度評価:4(上ルート)

(1、簡単   2、普通   3、やや難しい   4、難しい   5、非常に難しい)

 

 事前にプレイしていた「悪魔城ドラキュラ(FC版)」を除けば、収録作品で一番最初にプレイしたゲーム。そして、一番クリア出来るかどうか不安だったゲームでもある。

 

 その理由はゲームセンターCX。有野は難易度が非常に高いステージ7で完全に足止めとなってしまい、結局クリア出来なかった(8時間くらい足止めされていたんじゃなかったっけ?)。それを観た僕は、このゲームが恐ろしいゲームだとすっかり脳内に刷り込まれてしまった。

 しかし、よくよく調べてみると、有野が選んだ下ルート(このゲームは途中にルート分岐がある)は特に難易度が高いルートらしく、逆に選ばなかった上ルートはそこまででもないらしい。これはゲームの腕前が有野と同程度~わずかに上の僕にとって少しの希望…?

 というわけで、いざ挑戦開始!!

 

 まずはステージ1。1面なので簡単…なんだけど、油断すると普通に死ねる。まぁそれでも後のステージよりは全然マシ。20分で無事クリア。

 

 1面が終わるとルート分岐。上ルートは2面を経由してグラントを仲間に入れるルート。下ルートは近道だが難易度が高いルート。というわけで上ルートを選択。

 

 しかしこのステージ2が地獄だった…。まず序盤の階段。これは慣れてくるとどうってことのないところなんだけど、慣れないうちは階段を上ろうとしたら、踏み外して落ちてしまった、という事故が多発。その理由は、階段の入り口で上ボタンを押さずに横ボタンを押し続けると、段の上に乗れずそのまま下に落ちるシステムになっているからである。だから、階段を上り下りする時は、入り口で一度立ち止まってから上ボタンを押すとよい。

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振り子を渡り歩く

 そして鬼門は2-3。回転する歯車を適切に渡りながら進むのだが、これも慣れるまでかなり難しい…。写真だと難しさが伝わらず悲しいのだが、その理由はジャンプにある。

 このゲームはジャンプ中の制動がきかないので(グラントは除く)、マリオやロックマンのようにジャンプ中での微調整が出来ない。

 つまり、一度ジャンプミスしたらもう立て直しが効かない。それを回転歯車の上でやらなければならないので、かなり慎重な操作が求められる。

 さらに、左右からは上下に動きながらメデューサが飛んでくる。ジャンプ中にこれに当たってノックバックしそのまま死亡、ということも良くある。

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序盤の難関!歯車地帯

 正直、この2面は操作に慣れてしまえば比較的楽で、「確かに2面の難易度だなぁ…」と思うようになれるのだが、操作に慣れない序盤はこのゲームのシステムに徹底的に殺される。

 いつもゲームの操作に慣れるのが遅い僕は、なんと1時間40分も特定の場所から先に進めなかった。耐えかねて、余程のことがない限り使わないことにしておこうと思っていた「どこでもセーブ機能」を2面から解禁した。そうしたら難所も越えることが出来るようになるんだよね…。最大の敵は動揺。

 

 2面ボスを倒すとグラントが仲間になる。このグラントはとにかく万能。標準装備が短剣なので遠距離攻撃が可能となり、ジャンプ力が高くジャンプ中の制動も可能。さらに壁にくっついたり狭い通路をくぐり抜けたり出来るので、ステージによっては大幅なショートカットが可能になる。初心者にはありがたい仲間だ。

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グラント登場


ステージ3は面倒な鳥が序盤から大量に出てくるが、コイツは先手必勝。そこまで苦戦せずクリア。道中魔法攻撃の使えるサイファが仲間になろうとするが、仲間にしてしまうとグラントが使えなくなるのでここは断る。

また、3面ではルート分岐もある。下ルートは有野が苦しんだ難易度の高いルートなので、ここは上へ。

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サイファはここでは仲間にしないことに

ステージ4は中ボスもいる長いステージ。前半はそれほどでもないものの、終盤の鳥がウザい…。ボスに辿り着いても体力が足りなくなる。その長さに苦しみながら何とかクリア。

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4面の中ボス

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終盤の鳥!!


 ステージ5は序盤の上下に動きながら飛んでくる敵にとにかく苦しんだ…。コイツも先手必勝。出現パターンを覚えながら適切に対処するしかない。

 中盤の上方向への強制スクロールは、グラントの機動力の見せ所。

 ボスのフランケンはこれまで通りガチャ押しでクリア。

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5面のボス、フランケン

 ステージ6~7はそれまでをクリアしてきた腕前があれば、比較的何とかなる難易度。下ルートのステージ7は有野が断念した鬼難易度だが、上ルートはそれほどでもなかった。一安心。

 

 しかしステージ8のボス、死神が、このゲーム最大の難関…。コイツはラスボスよりも強い。オノ大量放出の魔の手にかかるとあっという間に死ぬ。何とか攻撃でオノをうまく消せるような動き方を自分で見付けるしかない。このステージは道中の難易度はそれほどでもないが、面倒であるのには変わりないので、ボス前でセーブをして挑むことにした(なお、どこでもセーブ機能は、3~7面では使わなかった。偉い)。

 何度も死ぬうちに良い動き方が分かってきた。しかし、何とか第一形態を倒しても、何と第二形態もあるのだ!ふざけんなーっ!と言いたい。第二形態の方が攻撃はかわしやすいが、面倒なのには変わりがない。1時間以上費やしてようやく死神を撃破!

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恐ろしい難易度の死神

 しかしその後の9面も超難関…。上から投下された後に跳ねる敵、骨柱&フライングアーマー、強制上スクロール等々、それまでの難所が集まって出来ているようなステージ。挑戦開始から1時間後にボスにたどり着いたものの、嫌気が差したのでステージ中盤過ぎでのセーブ&ロードを解禁した。

 

 9面をクリアしたらついにラストステージ!ラスボス、ドラキュラとの戦いである。何と、このラスボスは第三形態まであるのだ!

 しかし、第一形態が一番強いという謎仕様(いやありがたいんだけど)。第二、第三形態は比較的攻撃が単調なので気を付けながら攻撃すれば大丈夫…なのだが、やっぱりここでの最大の敵はプレッシャー。あと1発で第三形態を倒せたのに残念ながら攻撃に当たって死んだ、ということが2回くらいあったぞ!それでも、1時間弱かけて何とか無事クリアした。最終面はどこでもセーブ機能も使わなかった。合計10時間ほど費やしてようやく、この難関ゲームにて有終の美を飾れたのである!

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待望のエンディング。お疲れ様でした!

 それにしても、1時間弱でラスボスを倒せて良かったなぁ…。ロックマンシリーズではラスボスを倒すのに2~3時間かかるみたいなことが続いていたので。

 このゲーム、道中の難易度は物凄いけれど、各ステージのボスの難易度はロックマンシリーズよりも低い気がする。ただし死神は除く。死神はな。

 

 まだ他のキャラでの攻略や下ルートのことについて書いてないが、これは後に改めて「悪魔城伝説【完全版】」という回を作って、その時に書こうと思う。乞うご期待。

 

 〈リンク〉

・メーカー公式サイト

https://www.konami.com/games/50th/ac/castlevania/jp/ja/

・ゲームカタログ@Wiki~名作からクソゲーまで~

https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/3379.html

 

 

悪魔城ドラキュラSFC版)

・発売日:1991年10月31日

・発売元:KONAMI

・自分のプレイ時期:2020年9月下旬

・難易度評価:3.5

 

 スーパーファミコンで新たに出されたドラキュラ。ちなみに同タイトルのファミコン版とはほぼ別物である。

 ハードがスーパーファミコンになったことにより、演出はさらに豪華になった。画面の回転、拡大縮小機能がふんだんに使われている。さらに、主人公のムチが8方向に撃てるようになったため、嫌な角度から飛んできた敵の処理がしやすくなった。あと基本の残機が5つに増えた、回復アイテムが出やすくなったなど、システム面では前作「悪魔城伝説」よりも楽になったと言える。

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ムチでぶら下がって進むところもあり

 事実、3面までは比較的ゆるい難易度で、2面から牙を剥いた悪魔城伝説をプレイした者としては「お?ひょっとして今作は楽なのかな?」と思ってしまう。

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1面

 しかし、4面から難易度は急上昇!特に4-1に出てくる、飛び移ると回転して主人公を落としてくる床、これの攻略に最初は手間取ることだろう。「乗った!さてジャンプだ!」と思っていると必ず落ちる。気持ち早めでジャンプボタンを押すのがポイント。とにかく、何度も死んでタイミングを覚えるしかない。

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4-1の乗ると回転する床

そしてこの4面はかなり長い。4-2の、一定時間経つと回転する部屋の対処法も、最初はよく分からないだろう。ここは再び部屋が回転するまでひたすらその場でメデューサを倒す or 避け続けるしかない。

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回転する部屋

 さらにこの4面は中ボスまでいる。クリアするのに1時間半以上かかった…。この面、演出は凄いんだけどね…。

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スーファミの機能を活かして背景がグルグル回っている

 5面はあっという間に終わるので問題ない。しかし、その次の6面は、かなり敵の攻撃が激しい。特に6-2の光る球みたいなものは、最初倒せないと勘違いして「こんなの無理だろ!」と思ったけれど、しばらくして倒せると分かり先に進めるようになった。1時間かけてクリア。

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6面は巨大シャンデリアを渡り歩くシーンも

 7面はリフトの乗り継ぎに気を付けるくらい。30分ほどでクリア。

 しかしその次の8面が、即死トゲ&落下死のオンパレード…。最近この記事を書くにあたって久々にプレイしてみたけれど、「よくこんなステージを途中セーブ無しでクリア出来たな!」と思った。とにかく地道に攻略法を身につけながら少しずつ進んでいくしかない。初プレイ時は1時間ほどでクリアしたらしい。過去の自分、結構凄いな…。

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トゲだらけの8面

 9面は黄金が輝く華やかな(というか華やかすぎる?)ステージ。ボスと5回ほど戦って50分ほどでクリア。

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黄金の上を歩く

  次は10面…ではなく、A面である。「悪魔城伝説」で苦しんだ歯車地帯再び……。さらに、ムチを引っかけてぶら下がりながら進んで行くところでは、途中で敵が攻撃してきて落としてくるので、途中で一旦横にそれて敵を倒してから、また進まなければならない。

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ぶら下がりながら上へ……。右上の敵を倒すために、一旦左の足場に下りないといけない。

 ボスのミイラ男もなかなか強く5回ほど戦った。だけど攻略法が分かってしまえばどうってことない。画面の右側の方に立ってしまうと敵の攻撃により落とされてしまうので、画像のように左端に立って攻撃を繰り返すと良い。安全地帯というわけでもないが、少なくとも落とされて死ぬことはなくなる。

 ステージ全体で50分ほど費やしA面をクリア。

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ミイラ男との戦い

 そしてついに最終面!B面である。最後に相応しく、ここも即死ギミックのオンパレード!

 最初の難関は、下から回転ノコギリが迫ってくる場所。それから逃げなければならないだけでなく、なんとここのゾーンの階段は乗るとすぐ崩れ落ちる!もちろんノコギリに当たったり下に落ちたりしたら即死亡。階段に飛び移るとき、上ボタンを押しながらじゃないとうまく乗り移れないことがあるので注意。

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下から迫り来る回転ノコギリ!

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崩れ落ちる階段!

 そしてその先に待っているのがこのゲーム最大の難関……。たくさんのリフトが右下から左上、または左下から右上へとかなりのスピードで動いているのだが、配置されている即死トゲに当たらないようにこれを渡り歩かないといけない。特にこのゾーンの最後は、リフトに乗るとあっという間に右上のトゲに連れて行かれる。「ここを突破するなんて、こんなの運だろ!」と思ったが、取りあえずここはまず落ち着くのだ。むやみにジャンプをするのではなく、歩いて左横を流れるリフトに乗り移れば、このゾーン突破の可能性が高まる。

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左へ行かないとあっという間に右上のトゲに衝突……

 難所を抜けるとベリガンとの戦いが始まる。コイツもコツをつかむまでは苦戦する相手。あっという間にゲームオーバー。またステージの最初からか……と思いきや、コンティニューするとベリガン戦直前からスタート!これはありがたい!

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ベリガン

 ベリガンを倒すと今度はギャイボン戦。やっぱり最初はゲームオーバーになり、またベリガン戦からやり直しか……と思いきや、コンティニューするとギャイボン戦直前からスタート!突然システムが優しくなるの何なん?嬉しいんだけど(笑)

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ギャイボン

 ギャイボンを倒すとついにあの忌まわしき死神戦……。初代悪魔城ドラキュラ悪魔城伝説ほどではないが、やっぱり強い。何度も戦い無事クリア。

 ベリガン、ギャイボン戦に各10~15分、死神戦に20分ちょっと費やしボス3連戦を突破!

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死神

 そしてついにラスボスのドラキュラ戦!多彩な攻撃に苦しむも、一つ一つ攻撃を対処していく。戦うこと20分、ついに第一形態を撃破!でもどうせ第二形態もあるんだろうなーと思ったら、あれ?無いの?

 

 何がともあれ、SFC版「悪魔城ドラキュラ」をクリア!攻略時間は9時間40分。ステージ途中でのセーブは使わずにクリアすることができました!

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ラスボス、ドラキュラ戦!

 

〈リンク〉

・メーカー公式サイト

https://www.konami.com/games/50th/ac/castlevania/jp/ja/

・ゲームカタログ@Wiki~名作からクソゲーまで~

https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/3516.html

 

 

 今回の内容は以上!次回はゲームボーイで発売された2作品です。アニコレ収録作品では最も難しい作品が立ちはだかる……?お楽しみに。

【本当に正しい】日本の10万人以上の都市 降雪量ランキング

目次

 

はじめに

 アメリカの「AccuWeather」というメディアが、世界の人口10万人以上の都市の年間降雪量を用いてランキングを作成したところ、なんと日本の都市がトップ10以内に4つもランクインし、さらに上位3位までを独占したそうです。これは驚くべきことですね!

 では、その内訳はというと、「7位 秋田市、3位 富山市、2位 札幌市、1位 青森市とのこと。

 

…………えっ……………………?

 

 平均的に見れば冬には1m雪が積もり、かつては市街地で3m以上雪が積もったことのある、人口約19万人の我が地元、新潟県上越市が入ってない……だと……?新潟県長岡市(人口約26万人)も富山市よりは確実に雪が積もるのに、入ってない………?

 

 なんだこのガバガバなランキングは!これじゃあ青森の一人勝ちじゃないか!しかも、この適当なランキングが、あらゆるサイトやテレビ番組で引用されている!青森が世界一雪の多い都市だなんてぬかしている!これは新潟県出身者として納得がいかない………!!!

 

 というわけで、真実は一体どうなのか、自分の目でつきとめることにしました。そして、この適当なランキングに代わって、僕が「日本の10万人以上の都市 降雪量ランキング 訂正版」を作成しました。ろくに調べもしないメディアの情報に騙されてはいけません!これから示すものが、真実に限りなく近いランキングだと思います。

 

※注意

「本当に正しい」と書きましたが、これは「気象庁の観測データが見つかった都市の中では正しい」という意味です。何が言いたいのかというと、本当ならトップ10入りする可能性が大いにある北海道江別市の観測データが、気象庁のサイトには示されていませんでした。そのため、本当に申し訳ないのですが、江別市抜きのランキングになっています。このことを最初に申し上げておきます。

 

 

日本の10万人以上の都市 降雪量ランキング

 

 さて、いよいよランキングの発表の時間です。それではまず11位から。えっ、なぜキリの良い10位からではなく11位……?

 

 それはですね、「AccuWeather」のランキングで3位になっていた富山市が11位だったからです!これだけで「AccuWeather」のランキングが適当だと分かりますね!富山市のデータはこちら!

11位 富山市

・人口:約41.4万人

・平均年間降雪量:383㎝

・平均年間最深積雪:62㎝

 

 今年、35年振りに積雪が1mを超えた富山市。県庁所在地の中ではかなり雪が積もる街ですが、それでも本ランキングでは11位。一体この先どのような強者が待ち構えているのでしょうか?

 

 

 では、次からトップ10です。

10位 山形市

・人口:約24.8万人

・平均年間降雪量:426㎝

・平均年間最深積雪:50㎝

 

 県庁所在地の中では実は富山市よりも多かった山形市。比較的内陸にあるので納得ですね。ただ、積もる雪の量では富山市の方が多いみたい。

 

 

9位 北見市

・人口:約11.5万人

・年間平均降雪量:433㎝

・年間平均最深積雪:82㎝

 

 極寒の地で有名な北海道北見市。降る雪の量もそれなりのものですね。まさに試される大地。

 

8位 会津若松市

・人口:約11.8万人

・年間平均降雪量:478㎝

・年間平均最深積雪:59㎝

 

 太平洋側の県の都市では唯一ランクインした福島県会津若松市。ただし、太平洋側といってもここは県の西側。新潟県との県境からもそこまで離れていないところです。

 

 

7位 長岡市

・人口:約26.4万人

・年間平均降雪量:595㎝

・年間平均最深積雪:95㎝(4位)

 

 新潟県第二の都市、長岡市がここでランクイン。降雪量こそ7位ですが、最深積雪ではなんと4位。雪国の名に恥じない街です。

 

6位 札幌市

・人口:約196.2万人

・年間平均降雪量:597㎝

・年間平均最深積雪:100㎝(3位)

 

 「AccuWeather」のランキングで2位だった札幌市がここでランクイン。本ランキングに登場する都市の中では人口が飛び抜けてますね(笑)。こんな大都市でも人々が大雪とうまく付き合いながら生活しているのです。拍手!!

 

 

 では、ここからトップ5の発表です。「AccuWeather」のランキングに示されていなかったダークホースが4つもいるのです。一体どんな都市が出てくるのか?そして衝撃の1位は………?

 

5位 上越市

・人口:約18.8万人

・年間平均降雪量:635㎝

・年間平均最深積雪:122㎝(1位)

 

 我が故郷、新潟県上越市がここでランクイン。残念ながら、降雪量では青森市に負けてしまいましたが、最深積雪は本ランキングに登場する都市の中では1位!雪の高田のプライドは守られた。

 今年の冬は35年振りの超大雪となり、市街地の高田でも積雪249㎝を観測。いくら雪に慣れた都市でも、これだけ積もれば街は大混乱に陥ります。コロナがなければもっと報道されてもいいような深刻な事態でした。

 

 なお、上越市での冬の生活については以前書いたので、ぜひご一読を。

shikakuyama.hatenablog.com

 

 

4位 青森市

・人口:約27.3万人

・年間平均降雪量:669㎝

・年間平均最深積雪:111㎝(2位)

 

 「世界一雪が積もる都市」といわれた青森市が、何と4位となってしまいました!4位なのに世界一の顔をしているなんて……。うまい汁を吸っているなと思います。それでも、豪雪地帯であることには変わりありません。冬はかなり過酷なものと思われます。

 

 

3位 小樽市

・人口:約11.3万人

・年間平均降雪量:676㎝

・年間平均最深積雪:122㎝(1位)

 

 観光地で有名な北海道小樽市が、なんと3位にランクイン!僕も10年ほど前、夏の暑いときに行ったことがあります。

 最深積雪も上越市と同率1位!これは驚きました。北海道って、自分が思っているよりも雪の降る土地なんだな……と思わされました。これを知っただけでも、今回調べた甲斐がありました。

 北海道が雪が多いのは当たり前じゃん!と思われるかもしれないですが、新潟県に住んでいると、「雪の量なら新潟よりはマシでは?」と思ってしまうのですよ。

 

 

2位 旭川市

・人口:約33.2万人

・年間平均降雪量:743㎝

・最深積雪:94㎝(5位)

 

 旭川もこんなに雪が降るんですね………。これを知ったことが、今回この記事を書くキッカケの一つでもあります。青森市よりも人口が多いのに無視される、まさに不遇の都市です。

 

 

1位 弘前市

・人口:約16.9万人

・年間平均降雪量:748㎝

・最深積雪:83㎝

 

 というわけで、世界で一番雪が降る人口10万人以上の都市は、青森県弘前市に決定致しました!おめでとうございます!!人口では県庁所在地の青森市に勝てなくても、雪の量では勝てるのです!もっと誇っていいかと思います。

 

 

 

日本で一番雪の多い都道府県はどこか?

 

 最後に見出しのようなテーマで少しだけ。日本で一番雪の多い都道府県はどこかという話になると、「AccuWeather」のランキングの存在、また観測点「酸ヶ湯」の存在から、よく青森県だと言われてきました。これに新潟県出身の僕はどうしても納得がいかなかった。「観測点がないだけで、新潟にも酸ヶ湯より雪が積もる場所はいくらでもある!そもそも酸ヶ湯の観測点なんか標高の高い山の中にあるのだからチートだろ!」と。

 

 しかし、今回調べて気付いたのは、年間降雪量では北海道、青森県新潟県になるということ。考えてみれば北海道や青森県の方が北にあって気温が低く、つまり雪の降る期間が長いので当たり前の話なのです。

 

 ただし、最深積雪では、同じような降雪量の場所でも新潟県>北海道、青森県となったりします。新潟県ドカ雪は凄いのです。ある意味、新潟県は短期集中型、って感じですね。

 

 このように、雪の降り方の性質が異なるので、どこの都道府県が一番雪が多いか、というのは一概には決められません。ただし、それでも青森県の一人勝ち状態には納得がいかない、ということを付け加えておきます。

 

 今回の内容は以上です。読んで下さった方はありがとうございました。

ゲームレビュー61 悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション(第1回)~悪魔城ドラキュラ(FC版)、ドラキュラⅡ~

 2020年6月初め、僕は「ロックマンXアニバーサリーコレクション」に挑んでいた。ロックマンシリーズと言えばやや高めの難易度で有名であり、ゲームがそれほど得意ではない僕はそれに案の定苦しんでいたのだが、そんなある日、幸か不幸か、ニンテンドーeショップで「ロックマンラシックスコレクション2」と「悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション」がセール中になっているのを目にした。

 硬派なアクションゲームの積みゲーをさらに増やすのか!でも、今までずっとやってみたかったものばかりだし、ましてやセール中だしな…、うーん…。

 

 というわけで両方とも買ってしまいました!これにて、僕はしばらくレトロなアクションゲームに挑み続けることが確定したのである…。

 

 「ロックマンX アニバーサリーコレクション」は7月下旬にひととおりクリアし、「ロックマンラシックスコレクション2」は9月中旬にひととおりクリアした。購入から3ヶ月経って、ようやくドラキュラとの壮絶な戦いが始まった…。

 

ロックマンXロックマン7~10の記事はこちらから

 

shikakuyama.hatenablog.com

shikakuyama.hatenablog.com

shikakuyama.hatenablog.com

shikakuyama.hatenablog.com

 

 

 

悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション

・発売日:2019年5月16日

・発売元:KONAMI

CERO: B(12歳以上対象)

・自分のプレイ時期:2020年9月中旬~10月下旬

 

 本作には、悪魔城ドラキュラシリーズの初期作品が全部で8つ収録されている。そのため、全4回構成にて紹介していこうと思う。

 

収録作品は以下の通り

悪魔城ドラキュラ(FC版)

Castlevania Ⅱ Simon's Quest

悪魔城伝説

悪魔城ドラキュラSFC版)

ドラキュラ伝説

ドラキュラ伝説

バンパイアキラー

・悪魔城すぺしゃる ぼくドラキュラくん

 

初回は、「悪魔城ドラキュラ(FC版)」、「Castlevania Ⅱ Simon's Quest」について紹介する。

 

 

悪魔城ドラキュラ(FC版)

・発売日:1986年9月26日

・自分のプレイ時期:2016年4月、ほか

・難易度評価:4

 (1、簡単 2、普通 3、やや難しい 4、難しい 5、非常に難しい)

 

 FC版の悪魔城ドラキュラについては、2016年に3DSバーチャルコンソールにてプレイ済みなので、過去に記事を書いている。だからそちらを参照して欲しい。

 

shikakuyama.hatenablog.com

 

 ついでなので、アニコレでも本作を少しやってみることにした。アニコレ作品を2つを除いてほとんどクリアした時にプレイしたので、多少は腕が上がったのか、4面まで約1時間でクリアした。しかし5面はやはり鬼畜。だからすぐにやめた。5面が最終面より難しいの本当にやめて欲しい。

 

 

 

Castlevania Ⅱ Simon's Quest

・発売日:1987年8月28日(日本版)

・自分のプレイ時期:2020年10月中旬~下旬

・難易度評価:2.5

 

「ドラキュラⅡ 呪いの封印」の北米版である。アニコレ収録作品の中で、何故これだけ日本版を収録していないのか理解に苦しむ。ましてや収録作品の中で一番文章を読まなければならないこの作品で日本版を入れないとは…。というわけで、文章は全て英語となっている。

 

 この作品は他の収録作品と違い、敵を倒してレベルを上げたり、アイテムを集め適切にそれを使用したりして進むなど、れっきとしたアクションRPGとなっている。街には人がいて、彼らが色々とヒントを教えてくれる。それを頼りにして進めていく訳だ。フィールドは一定時間ごとに昼と夜に切り替わる。夜は敵の攻撃力や防御力が上がり、街には人が現れずその代わりに敵が出てくるが、その分得られる経験値は増える。なお、夜をショートカットすることはできない。

 北米版なので街の人が話す文章は英語だが、そんなに難しい英文でもないので、最初は律儀に訳してメモを取っていた。

 

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敵の出てくる通路(昼間)

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町の人に話しかけると・・・

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情報をくれる

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街(夜のすがた)




 しかし、この街の人々の発言に大きな問題がある。なんと街にいるほとんどの人が、嘘の情報か、何の役にも立たない情報を教えてくるのである。有意義な情報を教えてくれるのはせいぜい1つの街に2人くらいだし、序盤は何が有意義な情報なのか全く判別できない。

 さらに、それぞれの街には名前があるのだが、新たな街に入った時に、ゲーム中でその街の名前が表示されることは多分ない。だから、「この街に〇〇がある」と言われても、結局どの街がそれに当たるのか分からないままなのだ。もしかすると僕が見落としているのかもしれないが、それくらいは分かりやすく表示しておくべきだと思う。いくらファミコンのゲームと言えど。

 そのため、メモを取るのが馬鹿らしくなり、結局攻略サイトを見ながら進めることにした。実はこのゲーム、アニコレ収録作品の中では最後にプレイしたものである(ブログでは年代順に記事を並べるために初回で紹介しているが)。だから、悪魔城ドラキュラシリーズをプレイするモチベーションが徐々に消えかけてきた頃にプレイしたわけだ。そのため、いちいち考えて進めるより、攻略サイトを見ながら脳死で進める方が楽しく感じてしまった。謎解きはかなり分かりにくいものばかりなので。

 

 悪魔城ドラキュラシリーズと言えば高いアクションの難易度であるが、適切にレベルを上げていけば、このゲームはアクション面ではそんなに難しくない。なんとラスボスもただボタンを連打するだけで倒せる。だからこのゲームの難しさは、理不尽な謎解きのみとなる。

 

 マイナスなことばかり書いてしまったが、フィールド探索はそれなりに楽しく、これが「月下の夜想曲」以降の作品の元になったのかなと思ったりする。攻略サイトを頼れば、アニコレ作品の中では最もゆるくドラキュラシリーズの世界観を楽しめるゲームである。

 

 (リンク)

KONAMI公式サイト

https://www.konami.com/games/50th/ac/castlevania/jp/ja/

・ゲームカタログ@Wiki~名作からクソゲーまで~

ドラキュラII 呪いの封印 - ゲームカタログ@Wiki ~名作からクソゲーまで~ - atwiki(アットウィキ)

 

 

 今回は以上。次回から本格的にドラキュラシリーズとの死闘を書いていくこととなる…。お楽しみに。

 

 

 

 

 

 

 

 

個人的BOOKランキング2020(1~10位)

 毎年恒例・・・といってもブログを始めてからだと2回目ですが、今年も読んだ本の中から特に良かったものを10作品選んでランキングを作成しました。今年もいかにも自分らしいランキングとなったと思います。

 また、新型コロナウイルスのせいで一時期あまり家から出なかったこともあって、今年は普段の年よりも多くの本を読みました。そのため、今年のランキングは本当に過去最高レベル、ここに紹介されている作品は、自分の中では精鋭中の精鋭です。ランキングには入らなかった作品にも心を動かされたものがあるので、それについてはまたの機会に紹介したいと思います。

 

・注意事項

 気をつけて欲しいのは、このランキングに出てくるのはあくまでも「僕が今年読んだ本」であり、「今年発売された本」から選んでいるわけではありません。そのため様々な時代の作品が混ざっています。ただし、対象となるのは今年初めて読んだ本であり、今年再読した本は含めません。

 また、単純に自分がどれだけ心を動かされたかを重点に置いてランキングを作っているので、ほとんど作品の権威や名声関係なしに本を選んでいます。あくまでも個人的な好みによるランキングです。その点をご了承ください。

 さらに、個人的な趣向により、ランキング中に出てくる作者や本のジャンルがやたら偏っている場合がありますが、これも仕方ないことですので気にしないでください。

 

 ちなみに2019年以前のランキングについてはこちらを。

 

shikakuyama.hatenablog.com

shikakuyama.hatenablog.com

 

 また、今年は「2020年上半期に読んだ本10選」という記事も書きました。勿論、下半期に読んだ本の中にも面白いものが沢山あります。果たしてこの記事に紹介されている本の中から何冊が生き残るのでしょうか!?

shikakuyama.hatenablog.com

 

ついでなので+αの記事も貼り付けておきます

shikakuyama.hatenablog.com

 

 

 それでは発表を始めていきます!

 

 

10位「噂」

荻原浩・著 2001年

・読んだ期間 2020年4月16日~4月19日

新潮文庫

 

 今年は荻原浩作品を計3冊読んだ。どの作品も面白かったのだけれど、ランキングにはこの作品を入れることにした。他の2作「四度目の氷河期」「押入れのちよ」も外すのに惜しい作品である。それについては「上半期に読んだ本10選」で触れているので参照されたし。

 

 あるとき女子高生連続殺人事件が発生。その死体は足首を切り取られており、なんとそれはある香水のプロモーションのために意図的に作られた都市伝説の内容と一致しているという。真相を追う警察と疑われる人々・・・。一体レインマンとは何者なのか?その香水のせいなのか?というストーリー。

 

 文庫についていた帯に「えっ!と思わず声が出る衝撃のラスト1行」とあったが、実際に読んでいってそこまでたどり着いた時、即時には反応が出来なかった。少し経って「そういえば・・・」となってページを戻し、内容を確認して「やっぱそうか、うわーマジか・・・」となった。まさか最後にこんな残酷な仕掛けを用意してくるとは・・・。真相は自らの目で確かめるように!

 

噂(新潮文庫)

噂(新潮文庫)

 

 

 

9位「AX アックス」

伊坂幸太郎・著 2017年

・読んだ期間 2020年4月22日~4月24日

・角川文庫

 

 中1の時に僕をミステリ沼に突き落とした張本人、伊坂幸太郎さんの連作作品集。「グラスホッパー」「マリアビートル」に続く殺し屋シリーズの作品だが、過去作の登場人物について少し語られる程度なので、この作品単独で読んでも何の問題も無い。ただし他作品ネタを探すのも伊坂作品の醍醐味の1つなので、併せて読むことをおすすめしたい。

 

 殺し屋であり敵と戦う時は冷静沈着である主人公、兜であるが、妻やスズメバチには怖じ気づくというギャップが面白い。だからこそ格好良さが引き立つのかも。緊張感があるのかないのか分からない話が続いていくが、後半一気に物語が動く。伏線回収も素晴らしい。伊坂作品特有の面白さを存分に味わえる小説。

 

 ちなみに今年は伊坂作品を新たに4冊読んだ。これにて、現時点で文庫化されている伊坂さんの小説はすべて読んだことになる。追いつくのに8年かかった・・・。

 

AX アックス (角川文庫)

AX アックス (角川文庫)

 

 

 

8位「本陣殺人事件」

横溝正史・著 1946年

・読んだ期間 2020年2月1日~2月7日

・角川文庫

 

 記念すべき金田一耕助シリーズの第1作目。表題作の長さは約200ページ程と、かの有名な「八つ墓村」や「犬神家の一族」と比較するとやや小粒だが、それらに負けず劣らずの面白さである。ネタバレになるので言えないが、トリックも結末もインパクト絶大。古き良き国産ミステリーの大傑作だ。

 

 自分が読んだ角川文庫版には「車井戸はなぜ軋る」「黒猫亭事件」も同時収録されている。どちらも独特な味わいを残す作品でオススメ。車井戸~は面白いけれど後味が悪いかな。黒猫亭は終盤なかなか盛り上がる。

 

 

 

 

7位「向日葵の咲かない夏」

道尾秀介・著 2005年

・読んだ期間 2020年8月10日~8月13日

新潮文庫

 

 ある夏の日、僕はS君が家で首を吊って死んでいるのを見つけた。しかし、しばらくすると彼の死体はその場から消えてしまっていた!さらに、死後S君は僕の前に現れ、「僕は殺された」という。僕は妹のミカ、そしてS君とともに事件の真相を暴くために動き出す・・・というストーリー。

 

 とにかく読者の予想の斜め上を行き続ける小説。例えば、死後僕の前に現れたS君。普通なら霊体となって現れたと思うでしょ?しかしこの小説では・・・、まあ言ってしまうと読んだ時の衝撃を損ねてしまうので言わないですけどね。

 

 読めば読むほど謎が深まり、もう何を信じればいいのか分からなくなっていく・・・。そして衝撃の結末。読んでいて決して気分が良い小説ではないが、その驚くべき仕掛けを楽しんでみて欲しい。

 

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

 

 

 

 

6位「霧が晴れた時 自選恐怖小説集」

小松左京・著 1993年(本書出版年)、1963年~1976年(収録作品発表年)

・読んだ期間 2020年5月21日~5月23日

角川ホラー文庫

 

 SFの大家、小松左京によるホラー短編集。一口にホラーとは言っても、謎の怪物が出てきたり、SFチックだったり、不思議な能力を持つ人物が現れたり、カニバリズムを取り扱ったりと、その内容は非常にバラエティに富んでいる。どれもあっと驚くラストなのが良い。

 

 個人的に好きなのは特定の地域だけ自分の、さらには物にまでドッペルゲンガーが現れ始める「影が重なる時」、謎の招集令状が届いて次々に若者が消えていく「招集令状」、思い浮かべた物を実体化させる能力を持つ男の話である「消された女」かな。勿論他にも紹介したい話があるが長くなるのでこの辺で。何しろ全15編収録と充実した内容なので。個人的にかなりイチオシな本である。

 

 

 

5位「日本の火山に登る」

・及川輝樹、山田久美・著 2020年

・読んだ期間 2020年10月29日~11月1日

・ヤマケイ新書

 

 殺伐とした内容の作品が並ぶ今年のランキングの中で、この本は唯一の良心だと思っている(笑)。

 火山学者が火山の面白いところを色々紹介している本書。大学で地質学を学んでいる僕であるが、著者の及川さんは自分の大学、そして所属している学科のOBでもある。これは買わないわけにはいかない!

 

 最新の研究結果が多く盛り込まれており、新たな驚きがたくさんある。例えば、一万年以上沈黙を保っていたかのように思われていた御嶽山が、実はしょっちゅう噴火していたとか(千年~万年単位の、長い目で見たときの「しょっちゅう」であることをお忘れなく)。

 今年実際に行ったところについても結構書かれていたのが嬉しい。大きな岩がゴロゴロしていて進むのに難儀した北八ヶ岳の三ツ岳は比較的新しい溶岩で出来ているとか、多くの登山客で賑わう乗鞍岳ではたった500年前に水蒸気噴火を起こしていたかもしれないとか・・・。枚挙にいとまがない。

 

 地学や登山に興味のある方もない方も、是非本書を手に取って、日本の自然を味わって頂きたい。

 

 

 

4位「十角館の殺人

綾辻行人・著 1987年

・読んだ期間 2020年3月15日~3月17日

講談社文庫

 

 ミステリーの名作として非常によく取り上げられる小説。ミステリー小説は好きだけれど基本的に同じ作者の作品ばかり読んできたので、僕はこの作品をそれまで読んだことがなかった。綾辻作品は昨年読んだ「Another」に続いてこれで2作目(「Another」は「個人的BOOKランキング2019」で紹介済み)。

 

 大学の推理研究会のメンバー7人がかつて殺人事件のあった角島の十角館で過ごし始めるが、そこで次々に殺人事件が発生・・・。それと並行して本土では以前の事件の調査が始められる・・・というストーリー。島と本土の様子が交互に語られて物語は進んでいく。「犯人は誰?」という話になるのだが、終盤はそんなのもどうでも良くなるくらい衝撃的な展開が待っていた・・・。作者の手にうまく転がされてみて欲しい。

 

 

 

3位「栄光の岩壁」

新田次郎・著 1973年

・読んだ期間 2020年8月27日~9月2日

新潮文庫

 

 大学入学後に新田次郎の小説をかなり読んでいるのだが、今年はその中からこの作品をチョイス。

 遭難により足が不自由になった竹井岳彦。しかし彼は登山を諦めてはいなかった。過酷なトレーニングの末、穂高岳の岩壁に挑戦。そして彼の情熱は次第に海外に向けられることとなる・・・。

 

 昨年読んだ「孤高の人」(個人的BOOKランキング2019、2位)と並んで非常に面白い小説だった。安定の新田次郎節というべきか、主人公の周りでやたら人が死ぬところ、主人公の邪魔をしてくるクズな人物が登場するところ、そして30過ぎまで恋愛話がないところなどは「孤高の人」と似通っている。新田次郎の山岳小説の主人公が、かなりの確率でそれなりの年まで童貞なのほんと好き(は?)。

 ただし「孤高の人」と大きく違うのは主人公が結構人と関わっているところ、そして時代設定である(「孤高の人」は戦前、こちらは戦中~戦後)。

 

 登山の恐怖と興奮に溢れた傑作。自分の信念を貫き通す強さには憧れてしまう。自分も頑張りたいものだ。

 

栄光の岩壁(上) (新潮文庫)

栄光の岩壁(上) (新潮文庫)

 

 

 

2位「緋色の囁き」

綾辻行人・著 1988年

・読んだ期間 2020年9月29日~10月1日

講談社文庫

 

 叔母が運営する女学園に入ることとなった冴子。そんな中、クラスで「魔女」と呼ばれていたルームメイトが焼死体で発見された・・・。その後次々と起こる殺人事件。記憶が曖昧なため、まさか自分が・・・と恐れをなす冴子。しかも彼女は幼い頃の記憶を失っていた。一体事件の犯人とは誰なのか?そして冴子の過去とは?というストーリー。

 

 昨年読んだ「Another」と並ぶくらい面白かった作品。読みやすさと面白さでページがどんどん進んだ。時々挿入される「囁き」も不気味であった。30年以上前の作品だけど全く古さを感じさせない。登場人物が女子ばかりなので、アニメ化したら華やかになるのでは?(やめろ)

 

 ちなみに自分が購入した少し後に本作の新装改訂版の発売が発表された。なんだよ~と思ったが、今後旧版を新品で手に入れるのは困難になるかもしれないので、それはそれで良いのかもしれない。Amazonのリンクは自分が購入した旧版である。

 

緋色の囁き (講談社文庫)

緋色の囁き (講談社文庫)

  • 作者:綾辻 行人
  • 発売日: 1997/11/14
  • メディア: 文庫
 

 

 

1位「復活の日

小松左京・著 1964年

・読んだ期間 2020年1月7日~1月15日

・角川文庫

 

 今年はこの作品を1位にするべきだ、いやしなければならない、と感じた。何故か、それはその内容を見てもらえば分かる。

 

 ウイルスによって人類がほぼ滅亡してしまうという内容のSF小説。ウイルスと言えば、今年は新型コロナウイルスが世界に大混乱を巻き起こしているが、この小説を自分が読んだのはまだ日本にコロナの脅威が訪れていなかった1月上旬~中旬。まさか、この本を読んだ後に似たようなことが起こってしまうなんて思いもしなかった。今思えばあの頃はまだ平和だったな・・・。

 

 日常がじわじわと崩されていく様子が本当に恐ろしい。そして「日本沈没」でも感じたが、小松左京さんの脳内シミュレーション能力はとにかく凄い。55年以上前の小説なので、今の科学からすると古いなと感じることも多いが(これは仕方ない)、小松さんは様々な情報を噛み砕いて自分のものにする能力に非常に長けていると思う。それはもう感動するくらいに。彼によって生み出された世界には、実際に今回のコロナ禍でも見られたような事例がいくつも含まれている。とにかく、今だからこそ読んでおきたい小説だ。

 

 

復活の日 (角川文庫)

復活の日 (角川文庫)

 

 

 

 

 以上が今年のベスト10です!最後にもう一度まとめておきましょう。

 

10位「噂」荻原浩

9位「AX アックス」伊坂幸太郎

8位「本陣殺人事件」横溝正史

7位「向日葵の咲かない夏」道尾秀介

6位「霧が晴れる時 自選恐怖小説集」小松左京

5位「日本の火山に登る」及川輝樹・山田久美

4位「十角館の殺人綾辻行人

3位「栄光の岩壁」新田次郎

2位「緋色の囁き」綾辻行人

1位「復活の日小松左京

 

 今年も不穏な作品が多いですね・・・。でもここ数ヶ月はあんまりミステリーを読んでいないんですよね。では一体何を読んでいたか?そういえば、上半期に読んだ本については今までこのブログでも結構書いたけれど、下半期に読んだ本についてはまだこのランキングに登場した4作品しか紹介していません。つまり、まだまだ紹介したい作品があるということです。それについてはまた回を改めて紹介したいと思います!

 

 今回は以上!!