ゲームレビュー60 彼岸花の咲く夜に
・発売日:2016年7月27日
・発売元:フリュー
・CERO:D(17歳以上対象)
・自分のプレイ時期:2020年8月下旬~9月上旬
・難易度評価:なし
当ゲームレビューもこれにて第60回目を迎えた。相変わらずあまり読まれていないのだけれど、数少ないながらも当ブログで最もアクセスされている記事は「ひぐらしのなく頃に 絆」の記事である。あれも相当文量を費やしたので読まれると嬉しいのだけれど、個人的に最も力を入れて書いたのがロックマンシリーズの記事なので、そちらの方に当ブログの代表作になってほしいな・・・、と思ったりする。
「ひぐらしのなく頃に 絆」の記事はこちらから
前置きはこれくらいにして、今回紹介するゲームは「ひぐらしのなく頃に」と同じく竜騎士07氏が手がけた「彼岸花の咲く夜に」である。昨年のひぐらし同様、夏だし怖いノベルゲーでもやろうかな、ということで購入。当時「ロックマン クラシックスコレクション2」を進めていたが、ひたすらロックマンをやり続けることにも疲れてきたの
で、少し寄り道をすることにした。ロックマン9、10と並行して進める、といった感じとなった。
この作品は、3DSのニンテンドーeショップで800円で購入した。フリューという会社が、インディーズのアドベンチャーゲームを3DS用に移植してニンテンドーeショップで配信する「カタルヒト」というレーベルを作成しており、この作品もそのシリーズの中の一つである。「カタルヒト」では他にもいくつかゲームがあるけれど、2016年末以降新しいゲームは配信されていない。事実上、そのプロジェクトは終了したのだろう。ちなみに、「カタルヒト」のゲームはその後にもう一つ購入し、プレイしている。その紹介はゲームレビュー第65回辺りになると思われるのでお楽しみに。
アドベンチャーゲームとは言うものの、ルート分岐などは何も無く、ひたすら文章を読んでいくだけである(原作がどうなのかはよく知らないが)。連作短編集となっており、30分~1時間程度で終わる話が全部で7つ入っている。全て読んでも6時間もかからない。ちなみにボイスは入っていない。そういう意味では純粋なサウンドノベルである。
ひぐらしのような怖さを求めて・・・と書いたが、この作品は怖いというよりは、ひたすら暗く、重い。
内容を簡単に言ってしまえば、色々あって妖怪となった森谷毬枝が、元から学校に潜む妖怪である「彼岸花」と、人の弱みや憎しみにつけこんで悪さをする妖怪から生徒たちを助けたり助けなかったりする物語である。ほとんどの話でいじめが出てくるのでひたすら話が陰湿な感じ。ひぐらしと違って最初から話が重い。そして出てくる登場人物はどうしようもないクズばかりである。まあ、最初に出てくる先生が群を抜いて酷い奴なのだが・・・。
「いじめにより生まれる人々の心の闇」が作品全体を通して主題に置かれているので、ひぐらしのようなものを求めて触れると「なんか違う・・・」と思うことになる。というかひぐらしがあまりにも凄すぎた。そもそも作品のスケール感が全く違うのでひぐらしと比べること自体間違っているのかもしれないけれど、正直この作品は可もなく不可もなく、って感じだった。色々とあっと驚く展開が待ち受けていて決してつまらなくはないのだけれど、好きな作品、とまではいかないかな・・・。人ならざるものを交えながら人の心の闇を描く作品なら、個人的に昔から馴染みのある「地獄少女」や「xxxHOLiC」の方が好きだし。いじめ問題に触れるなら重松清の小説を読めばいいかなと。
なんかマイナスな感じのレビューになってしまったけれど、1周するのにそんな時間はかからないので、陰湿な感じの話が好きな人(?)はプレイしてみるのも良いかもしれない。
〈リンク〉
・「カタルヒト」公式サイトより
[カタルヒト]彼岸花の咲く夜に 第一夜 (07th Expansion) | インディーズADVシリーズ カタルヒト
・任天堂ホームページより
[カタルヒト] 彼岸花の咲く夜に 第一夜
(07th Expansion) | ニンテンドー3DS | 任天堂